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第183話

 *** 「あっ、くぅ……ゆい、も……むり、おねが……」 「仕置きだって言ったろ。もっと頑張れよ」  対面座位の格好で、下から緩く突き上げながら、目の前にある小さな突起へ犬歯を立てて軽く噛むと、たったそれだけ暁の体はヒクヒクと跳ねて軽く達した。 「いたっ、いたいっ」 「嘘。気持ち悦いんだろ? 腰揺れてるし」  今度は尖りを舌で転がし、チュッと音を立て吸ってやる。  すると……拙く腰を捩りながら、 「きもち、いいけど……よすぎて、つらい」 と、瞳を潤ませ訴えるから、唯人の中の嗜虐心にさらなる油が注がれた。 「ひっ……やっ! でる、でるから……も、あうぅっ」  既に3回達した暁のペニスは萎えてしまっているが、その先端は壊れたみたいにヒクリヒクリと開閉を繰り返している。 「出るって言っても、ここ……もう空だから無理なんじゃない?」 「い゛っ、や、あぁっ!」  尿道口を飾るピアスを指で軽く引きながら……陰嚢を強く揉みしだき、中を激しく数回穿てば、悲鳴じみた嬌声を上げた暁の体は痙攣し、唯人の下肢を生温かいものが伝い落ちる感触がした。 「……あ、あぁ」 「漏らしちゃったな」 「ごめん……ゆい、ごめん」 「いいよ、可愛いから」  何度告げてもこの瞬間、信じられないという表情を浮かべるから、これからも、時間をかけて伝えなければならないと思う。 「ちゃんと反省した?」 「……してる。俺……勇気がなくて……ごめん」  目尻から溢れ落ちた透明な粒へと舌を這わせながら、 「ならいいよ」 と優しく告げると、ホッとしたような笑みを浮かべる暁が愛しくてたまらなくなった。  仕置きと称して抱いているのは、先日叔父の睦月に対し、唯人の事を友人であると暁が紹介したからだ。  まあ、それもただの口実で、本当は暁を可愛がりたいだけなのだが、それだけでは物足りなくて、つい意地悪をしてしまう。 (ガキだな)  自覚はあるけれど止められないのは厄介だが、心はとてもシンプルだ。  唯人はただ、暁が好きで、愛おしくてたまらない。

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