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抑えきれない、溢れ出しちゃうよ、だってこの愛は

 僕の言葉でカカは力を抜き、僕の手を柔らかく握ってくれた。 「千佳、夕馬はおれらの子どもや」 「そうね……ありがとう」 トトは僕の額にキスをし、カカは強く抱きしめてくれた。    「じゃあ、オーロラを測ってくるわね」 僕を草原の上に置いたカカはトトと手を繋いで、離れていく。 また、オーロラを観たら緑はそのままなのに、青がピンクとオレンジ、黄色に変わっていた。 「朝日兄弟みたいだ」 世界、いや宇宙一仲が良い兄弟だから、幸せなんだ。  「今、わたくしのことを考えたでございましょう」 ぽよんと服の上からでもわかるくらいにお腹を僕の背中にくっつけ、抱きしめるのは夜彦。 「いや、ぼくぅのことやんなぁ?」 無理矢理左を向かせて、可愛らしい笑顔を視界全体に見せるのは真昼。 「もちろん俺のことを想っていたんだよね、ゆーたん♪」 首筋を長い舌で舐め、キラキラした笑顔を見せるのはようちゃん。 みんな大切なお兄ちゃんたち。 でも、兄弟愛には収まりきれない愛に溢れているんだ。  「もう、我慢できへん……」 声を震わせた真昼はTシャツをめくり、お腹に噛み付く。 「ごめんあそばせ」 後ろからも首を大きく噛まれる。 「美味しくいただくから……吸わせて?」 控えめに聞くようちゃんにボーっとしてきた頭でうんと返事をする。 「じゃあ、遠慮なく」 色がある瞳で一瞬見つめてから、首筋に噛み付いた。  吸血される側って快楽を感じると万生くんから教えてもらったのを思い出す。 性行為と同じ気持ち良さを感じるって。  頭が真っ白。   口は熱い息を小刻みに吐くのみ。  鼓動は血を巡らせるために早くなる。  腰はゆっくりと揺れる。  「もう抑えきれない」 夜彦はゴキュゴキュと喉を鳴らす。 「溢れ出しちゃうよ」 真昼はドクドクと出る血をペチャペチャと舐めていく。 「だってこの愛は」 ようちゃんはチュプチュプと吸い取る。 「本物なんだから」 僕は小さくつぶやいて、力を抜いたんだ。

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