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 大きく開いた脚の間に陣取る汰紀に見られながら、侑紀は隠す事も出来ないままに手を上下に動かし続ける。  ニチャ…  ニチャ…  逸らされない視線が手の動きに煽られて震えるモノへと注がれる。 「…っく……そっ」  悪態を吐きながら先端を弄ってやれば、ぶるりと体が震えて白い物が指の間から零れた。 「っ……ぁ、はぁ…、これでいいだろ!?」 「随分淡泊だね?」 「マスかきなんて、んなもんだろっ!!」  べたりと手を汚すそれが気持ち悪くて拭いたかったが、この牢の中にティッシュなんて気の利いた物が無いのは先刻承知だ。 「おい、タオルか何か持ってこいよ」 「え?どうして?」 「どうしてって…分かるだろ?コレ!」  嫌がらせのために顔の前に突き付けてやる。  慌てて避けることを想像してほくそ笑んでいた侑紀だったが、汰紀がぺろりとソレを舐めた瞬間、固まった。 「旨いね、兄貴も舐めたら?」 「…は?」  手を口元に押され、初めて声が漏れる。  汰紀の言った言葉を飲み込み、理解した侑紀が手を振り払う。 「っんな事出来るかよっ!!」 「出来る出来ないじゃない、舐めたら?って言ったんだよ」  ぐぃっと、もう一度精液の絡む手を口元にやられ、反射的に顔を背けた。  特有の鼻に突く臭いに、自身の出した物だと分かっていても呪いたくなる。 「ほら」  腕に、力が籠る。 「や、止め…」  押し返そうとするも、余裕の笑みの中にレナと言う人質の存在を思い出す。 「ほら」  もう一度ぐっと押され、侑紀はバランスを失って後ろへと倒れ込んだ。  のし掛かるように汰紀が覆い被さり、手を掴んで唇に擦り付ける。 「ぶ…っ……ぃ、う……、っ…」  抉じ入れられた指は青臭く、苦味と、妙な感触にまみれていて…

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