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「あのハゲ、上司?御愁傷様ですの一言だけだったけど、兄貴、嫌われてるの?」
飄々と言い、黒いネクタイを緩める。
「…ど……どうすんだよ…また、就活やり直せって言うのか!?」
「はぁ?」
ネクタイを緩めた汰紀が、座り込んだ侑紀の肩を蹴りつける。
「あっ…」
「分かってないの?兄貴はここで、俺に飼われてるって」
ごろりと、木を転がす様に畳へと倒れ込む。
後ろ手に手錠を掛けられて直ぐに動き出せない侑紀の背後に、汰紀がのし掛かった。
裂けたソコに、指が這う。
「ひっ…や、っ!!」
「疲れたから、ちょっとリラックスさせてよ」
「や、待っ… ぃ やだっ!!」
五月蝿いよ、と耳元で囁かれただけで侑紀の体に鳥肌が立つ。
逃げようともがくも、体の痛みと後ろ手にされている腕のせいで上手く動けず、結局汰紀に押さえ込まれる事となった。
「止めろっ!!そこ はっ!!」
ぎりっと侑紀の奥歯が鳴る。
「俺のヤり方は昨日覚えたろ?」
尻朶を左右に割かれて反射的に力が籠る。
ひやりとした空気に、これからソコに当てられる灼熱を思うと震えはどこまでも付きまとい続けた。
「嫌だっ」
「ねぇ、他にボキャブラリーないの?」
「っ!! や、」
一瞬、言葉を発しようとして戸惑った侑紀に揶揄った笑いを投げ、ローションを絡ませた指を奥へと這わす。
「っ…く、あ…」
「何?感じるようになった?」
「誰がっ…あぁっ!!」
くっと突き入れられ、昨日の傷に触れた部分がぴりっとした痛みを訴える。
芋虫のように無様に逃げようとするが、それは逆に汰紀の嘲笑を誘い、余計に惨めさを感じさせるだけとなった。
「痛っ」
「こっちだけでイケるようになるまで仕込んで上げるよ。その頃には息が掛かっただけでも喘ぐようになるさ」
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