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 絡んだ髪を梳いていた指がぎゅっと髪を鷲掴み、それはまでじっとしていた汰紀の腰が動き出す。 「 ぅ゙っ…あ …っうぅっ」  ジュポ…  ジュポ…  激しく出し入れされる音が響く。  喉の奥の奥へ、無理矢理差し込まれた異物に内臓が縮み上がった。  噎せて嘔吐く侑紀を無視して尚も無理矢理なピストンを繰り返し、小さく呻いて液を吐き出す。 「ゔっ…」 「飲んで」 「っ…ぅ……かはっ!!」  ひきつる喉が嚥下を拒否して、ぐぅ と音を立てる。  口を塞ごうとする汰紀の手を振り払い、鼻につんと来る刺激物を咳と共に吐き出した。  イガイガと絡む粘膜に肩が震え、噎せて咳き込む。 「飲めない?」  静かな問いに含まれた怒りに、侑紀の体が震えた。  咄嗟に逃げようとするも体は言う事を聞かず、ばたりと畳に伏しながら首を振る。 「まだ なんだ?」  目は見えない筈なのに、汰紀が冷酷な笑みを刻んでいるのを察知した侑紀は身をこわばらせた。  手が、頭に掛かる。  それは殴るや鷲掴むような乱暴なものではなかったけれど、衰弱した侑紀を押さえつけるには十分だった。  どぉんと後頭部に響いた刺激に脳を揺さぶられ、侑紀の体から力が抜け落ちる。 「 ぁ  ?」 「右か左か、選ばせて上げるよ?」  右、左と問われたが、侑紀は答える事が出来なかった。  何が右なのか?  何が左なのか?  それを聞こうとする前に、汰紀の手が乱暴に目を覆っていた布を奪い去る。

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