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「きょ…? ぅあ っ!!」  耳朶を噛まれて声が上擦る。  胸を弄っていた指が、すっかり肋骨の浮き上がった脇を撫でつつ下へと下がって行く。  明らかな愛撫の形を取るそれに、ぶるりと体が震えて逃げを打った。 「ひーじぃさんも、欲望のままに娘達を閉じ込めた」  体がのし掛かり、逃げ道を塞ぐ。  下へ伸ばされた手が微かな芯を持つソレに触れ、ゆるりと上下に擦り始める。 「ぃ、あ… 」 「弟の手で、イかされる気分はどう?」 「さ、 さいあ…く…」  じわ…と沸き上がる熱に、力のろくに籠らない体で抵抗を試みるが、逆にあっさりと辛めとられた。  ぐじゅ と湿っぽい音がし始めると、揶揄る笑いが続いて漏れる。 「俺で、感じてる?」  否定しようとした言葉は耳元で吐かれた熱い息に遮られ…  玉をやわやわと手で転がされ、細やかな抵抗をしていた腕から力が抜けた。 「ねぇ兄貴」 「な、んっ だよっ」 「キスして良い?」  目の前の、女のように繊細な作りの顔が柔らかく微笑む。 「き、しょく悪ぃ」 「ありがとう」  まったく噛み合わない返事をし、汰紀はゆるゆると扱く手を休ませないまま、軽く首を傾げて口づけた。  軽く、互いの唇の先端が触れる。  一瞬だけで離れた後、汰紀は小さく目元を緩めて照れて見せた。 「   」 「   」  絡まった視線の先に言葉を見つけられず、侑紀は先に目を逸らす。  それに小さく苦笑を見せ、汰紀は足を抱え上げた。

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