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 手の拘束と足の紐をほどくと、汰紀は窺うように片眉を上げた。  試すような表情にむっとするも、侑紀はよろりと座り直して手を伸ばす。 「   座れよ」  ぶっきらぼうな物言いに苦笑するも、汰紀はその場に腰を下ろした。  逡巡…  汰紀のスラックスをずらし、中から熱く脈打つモノを掴み出す。  拉致されてから幾度、コレに穿たれたかを思い出そうとして出来ず、侑紀は小さく笑った。  舌先で亀頭に触れ、その塩気に怯む。 「 …ちゃんと洗ってんのかよ」 「兄貴のよりはね」  皮肉な言葉に、けれどそれ以上言い返す事もせずに大人しくそれを咥えた。  噎せる事なく喉の奥まで招き入れ、咥内すべてを使って刺激すると、あっと言う間に質量を増す。  吐き出していた苦い汁を嚥下しても、顔をしかめる事もなくなっていた。 「もういいよ」 「…………」 「何?バイブでイキ地獄がいい?」  ニヤリと笑う汰紀に慌てて首を振って見せ、侑紀は視線を合わせないままに汰紀の腰を跨いぐ。  弟の視線をひしと感じながら、イキ過ぎて笑いだしそうな膝をゆっくりと折った。  先端の熱が、熟れて腫れ上がった入り口へと当たる。 「…ぁ……んんっ」  自ら入れる行為に、羞恥を感じたのか侑紀の顔が赤く染まっていく。 「柔いね」 「っ!!」 「すっかり『女』だよね?」  ふふ と笑う声に涙を滲ませながらも、唇を噛んで腰を落としきる。 「う ─────っ…」  漏れる声を堪える為に息を詰め、反射的に流れ出た涙を拭おうとした。

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