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第7話 ※R18
布団の塊がびくりと跳ねた。それから、小さく「好き・・・」と返ってくる。
「じゃあ、触ってもいい?」
サフランを背中から抱きしめた。それから、腕を伝ってサフランの大切なところに指先でそっと触れる。成人男性のそれの質量と長さに驚いた。そこはもう芯を持っていて硬く反り返っている。
これはツライだろう。
「に、兄ちゃんダメ」
「怖く無いよ、楽にしてあげるから」
オレは他人との経験は無いけど、自分でした事はある。でもサフランはまだした事がないと思う。
下着に手を入れて直接陰茎を掌で包み込むだけで、サフランはビクリと震えた。
「ダメだよ・・・汚い・・・」
「オレは気にしないよ。サフランのだから」
「でも・・・」
「じゃあ、自分でやってみる?」
サフランは少し間を置いて頷いた。
オレはサフランの手を取ってそこに導いた。ズボンの前を寛げ、サフランの手にオレの手を重ねる。
「触ってみて。ちょっと出っ張ってるとことか・・・先の方とか・・・気持ちいい?」
サフランは必死にコクコク頷いていた。
長い指に手を添えながら、一緒にゆっくり上下に動かした。次第にサフランの背中が丸まり、時々鼻から抜ける声が聞こえる。オレがサフランの手を動かしていたけど、先から溢れてくる液体で手が滑って捕らえきれなくなってきた。
「オレがやるね」
サフランの手が素直に離れる。背中にひっついている体勢は腕がだるくなってきて、起き上がってサフランの正面に来た。
頬が上気して、蕩けた金の目が色っぽくて、大きく胸元が開いたシャツからは剥き出しの素肌が荒い息遣いに合わせて上下していた。
これが大人の色気ってやつなのかな。まともに見てしまって目が潰れそうだ。
下半身が熱くなってくる。やり方なんて知らないのに、薄い唇や白い胸元やその先端なんかを食んだり触ったりしたくなった。
「・・・兄ちゃん」
掠れたサフランの声に我に返った。横になり正面から向き合って陰茎をしごく。やっぱり腕がつりそう。でも、サフランが甘い声を漏らして腰を揺らすものだから頑張って動かした。オレよりずっと大きくて年上の青年を乱しているのはオレなんだと思ったら、背筋がゾクゾクして自分の中心も張り詰めて来た。
反対の手でオレのも夢中で擦る。触っているのはオレ自身なのに、1人でした時よりずっと気持ちいい。
やがてサフランの背中が弓形になる。
「ぁ・・・兄ちゃ、ん、ダメ・・・ダメダメダメ
あっ・・・!」
サフランがオレに縋り付く。
弾力と硬さを増したそれがオレの手の中で脈打ってた。
「大丈夫だよ、気持ちよくなっていいよ」
「っふ・・・ぅ」
吐き出される白い液体を全部絞り出すみたいに先をキュッキュッと握る。その度にサフランはビクッと震えて、やがて快感の波が去ると息を吐き出しながら脱力していった。
「ん。がんばったな」
まだ息を乱しているサフランの頭を撫でる。
「・・・・・兄ちゃん、好き・・・」
目がトロンとしている。眠くなってきたのかな。口調もふわふわしてる。
優しく髪に指を通していると、気持ちよさそうに微睡み始めた。大人の姿なのにかわいいと思ってしまう。と同時に少し意地悪したくなった。
「兄ちゃんだから?それとも恋人として好き?」
サフランは一瞬言葉に詰まってから、わかんない、と呟いていた。まだ好きとかよくわかっていないのかな。
「あのな、サフラン。そんな風に身体が反応するのは、恋人として好きなヤツの前だけだと思うんだ。
・・・え、えっと、だから、サフランはオレのこと家族として好きなのもあるけど、恋人としても好き、なんだと、思う・・・」
自分でも何を言っているのか分からなくなってしまって、物凄い恥ずかしさも追いかけてきて、目がぐるぐるしてきた。
「じゃあ兄ちゃんは、僕のこと好き?」
オレは腹にぐっと力を込めた。
「好きだよ。家族としても、多分、恋人としても」
恥ずかしすぎて目に涙が溜まってきた。でも我慢して、サフランの布団から覗く金目から目を逸さなかった。
サフランは身体を布団で隠しながら、でもオレの方に向き直って
「兄ちゃ・・・
ーーーバジル、好きだよ、兄ちゃんとしても、恋人としても」
と金色の目を三日月のようにして微笑んだ。
オレはこの日からサフランと恋人同士になった。
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