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第14話 - 7

その後はあれこれとバイト中のちょっとした指示や業務連絡や飯の話をした。ああそれから先生が時々出かけている先の薬草園の話などを聞いたっけ。都内から車で3時間ほどの山の中にあるらしい。そのうち連れて行ってあげようと言われた。最近ハーブティーも面白いなと思っていたこともあり楽しみだ。それに、先生と遠出するのも楽しそう。 それにしても楽しかったナ。ご飯も美味しかったし、先生の家も居心地がよかった。暁星さんとあんなに話したの、初めてだ。よく笑う人なんだな。それにしても学校に行く暇がないなんて、陰陽師って大変なんだなあ…… 「で? それから? どうなったの?」 その夜、家に帰ると姉の真理愛が細々聞いてきた。 「え? それだけだよ」 「それだけ? あんたにやけてたじゃない。何かあったんでしょ」 しつこく念を押してくる。 「ないよ」 「ほんとにそれだけ?」 「うん」 「ふぅん」 「ホントにホント?」 「うん」 うんざりするが、姉がしつこいのは毎度のことだ。ここで雑に扱うともっと面倒なことになるので一応返事しておく。けど、一体姉さんは何を聞きたいっていうんだ? 「それだけ?」って、一体何なんだ。すごく楽しかったんだし、十分だろう? もう本当に煩い。 「へええ。じゃあさ、今度は私も一緒に行きたいって先生に言っといて。もっと先生のこと知りたいわ」 「え、いやだ」 「は?」 「姉さんどうせまたバーに行くんでしょ。自分で言ってよ」 「あんたが言ってくれたっていいじゃないの」 「自分で言う方が絶対いいよ。その方が印象いいよ」 「え、そうなの? 自分で言う方が印象いいかな?」 「うん」 「ホントに?」 「間違いない」 「まあ、あんたもカウンセリングのバイトしてるんだもんね。確かに、告る時に誰かに頼むとこじれるもんね。わかった、自分で言うわ」 「うん」 ん? 告る? 真理愛は先生が好きなのか? まあいいや、また話長くなっちゃうから。 そんなことより、卒業後のこととか、そろそろ本気で考えないと…… (第14話 END)

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