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第5話

 ジュリアンは歩きながら同い年の男の子、ヨーンのことを思い出していた。茶色の髪がくるくるした、長い睫毛でくりんとしたきらきらした目の男の子。白い肌と柔らかいすんなりした手足。大好きなヨーンに「気持ちいいこと」をたくさんしてあげたらヨーンが泣いてしまって、ジュリアンもヨーンも大人にぶたれてジュリアンは裸で外に放り出されてしまった。窓から着ていた服は、放り投げてもらえたけれど。道ゆく人が好奇の目で見ていた。ジュリアンは、路地に落ちた自分の服を拾い集めて、急いで下着をつけた。  上着とズボンも履こうとした時に、 「坊主、どうした?」 と見知らぬ男に声をかけられた。

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