22 / 52
1-08-3 スポーツ大会(3)
「俺は後悔しているんだ。めぐむにフェラをさせてしまったこと」
雅樹の悲しそうな表情を浮かべた。
「めぐむに、その、嫌な思いをさせてしまった」
「そんなこと……」
「だから、もう二度とめぐむに嫌な思いはさせたくないんだ」
違うよ。
僕が意地になってしたんだ。
雅樹が本当はフェラさせたくなかったことは知っているんだ。
でも。
「本当にそれだけ? だって、あの時とは状況だって、二人の関係だって違う。僕には距離を置いて避けているようにしか感じられないよ」
「めぐむが、距離を感じていた。そう思っていたのならごめん。すこし臆病になってしまっていたのかもしれない」
「臆病?」
「ああ。めぐむに嫌がられたら、と思うと怖くて言い出せなくて」
「本当は、フェラしてほしかったの?」
「もちろん。めぐむにしゃぶってほしい。でも、あんなことがあったから。めぐむがトラウマにでもなっていたらと思うと」
「ううん。そんなことないよ。それじゃ。僕のこと嫌いなわけじゃない?」
「もちろん」
「本当に?」
「本当に」
僕は、雅樹の目をじっと見る。
澄んだ目をしている。
嘘をついているように見えない。
あぁ、よかった。
ホッとして体の力が抜ける。
「安心した……もう雅樹ったら。意気地なし!」
「ははは、そう言うなよ。俺だって必死なんだ。ほら、涙ふけよ」
雅樹はハンカチを僕に渡してくれた。
僕は、涙を拭きながら雅樹に言った。
「ありがとう。ねぇ、じゃあ、一つお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「そうだな。心配かけちゃたから、俺ができることならなんでもいいぞ」
「あぁ、いったね。じゃあ」
僕は一息置いた。
そして、勢いよく言い放った。
「じゃあ、今、ここで雅樹のペニスをしゃぶりたい!」
「めっ、めぐむ。それは……」
雅樹は、動揺を隠しきれない。
僕は追い打ちをかける。
「あっ、駄目とは言わせないよ。できることならいいって言ったよね」
「それはそうだが……」
「僕は、雅樹が喜ぶことならどんなことでもしてあげたい。ううん。したいんだ」
そう、これは僕の願い。
雅樹の喜ぶ顔が見たい。
そのためだったらなんだってできる自信がある。
「だから、お願い。雅樹の咥えさせて……」
「めぐむ……そんな上目遣いでお願いとか、ずるいぞ」
「へへへ。ねっ、だって、雅樹のペニス君だってそう思っているよ、しゃぶってほしいって」
「ペニス君?」
「あっ、なんでもない。とにかく、しゃぶるから!」
僕はさっそく、雅樹の前にしゃがみこむ。
まずはジャージの上からペニスの場所を確認するように股間を弄る。
ジャージの滑る生地の感触。
雅樹は、時折、ビクっと体を震わせる。
突起物がだんだんと固くなってくる。
「あれ、雅樹、もしかして勃起してきているの? ふふふ」
僕は意地悪く尋ねる。
「めぐむが、いじる、うぅ。いじるからだろ……」
雅樹は、仁王立ちになりながらも、ぎゅっと拳を固めている。
我慢しているんだ。
かわいい。
じゃ、もう、脱がしちゃおう。
僕は、ジャージとパンツをそのままくるぶしまでずり下げる。
雅樹のペニスがあらわになる。
最初に見たときと同じ。
大きくて、そして猛々しい。
ひとのペニスを触るなんて、雅樹と会うまでは本当に考えたこともなかったな。
雅樹のペニスならぜんぜん嫌な感じはしない。
「あぁ、おっきい。もう、こんなに固い」
僕は雅樹のペニスに頬ずりをする。
「ねぇ、雅樹、今まで僕とデートしているときとか興奮したりした?」
「はぁ、はぁ、そんなことないよ」
「うそ!」
僕はぎゅっとペニスを掴むと、しゃぶりやすいようにグイっと前へ倒す。
「うぅ。分かったよ。確かにあった。あったよ。めぐむとキスしたりするとな」
「うん。正直でよろしい! ふふふ」
僕は倒したペニスの先端部分に舌を伸ばし、れろれろと舐め始める。
先端からは透明な汁が糸を引いている。
なんだ。
もう気持ちよくなってきているじゃん。
ペニス君、あれ以来だね。今日もよろしくね。
僕は雅樹に聞こえないように小声で話掛けた。
舌で先っちょの敏感部分を執拗に舐めまわす。
雅樹のペニスはさらに硬く、大きくなっていく。
「ちょっと、めぐむ。あまり、派手にするなよ。はぁ、はぁ」
「なに? 雅樹」
ぺちゃぺちゃ
「それって、もっと派手にしろってこと?」
くちゅくちゅ。
「違うよ! はぁ、はぁ」
ふふふ。
僕の気持ちは明らかに高ぶっている。
エッチな気持ちとはちょっと違う。
そう、楽しいんだ。
もしかしたら嫌われているかもしれない、そんな心のわだかまりがなくなった今、やりたいようにやればいい。
そうだ。
思いっきり、雅樹を気持ちよくしてあげるんだ。
僕は両手で根元を抑える。
そして、はむっと口に咥えた。
口の中では舌を使って舐めまわす。
ゆっくりと、前後にスライドさせる。
ぴっちゃ、ぴっちゃ音を立てる。
雅樹のペニスは時折、ビクン、ビクンと痙攣させる。
まだまだ、これからだからね。
僕は雅樹の付け根の奥の部分に触る。
あぁ、こんなに柔らかいんだ。
僕は手のひらでむぎゅっとつかみ、優しく揉み上げていく。
「めぐむ、気持ちいいよ、はぁ、はぁ」
「まだ、いっちゃだめだよ」
今度は、唇を突き出して、唇の柔らかい部分で先端から覆うように咥える。
前後させる唇は、くびれの部分に引っかかるのが分かる。
ああ、こうやって、雅樹のペニスの形を、僕は体で覚えていくんだな。
そんなことを考えていたら、少しずつ変な気持ちになってきた。
はぁ、はぁ、という、雅樹の熱っぽい息。
僕のフェラで雅樹はこんなに感じているんだ。
そんなに、僕のお口はいい? 雅樹?
そんなことを考えると、ゾクゾクしてくる。
やばい。
僕まで感じてくる。
僕は、片手でそっと自分の股間を触る。
やっぱり、固くなっている。
僕は、ジャージとパンツを少し下げて、自分のペニスを取り出した。
先端からおつゆがだらだらと垂れている。
しようがない……。
僕は、自分のペニスもしごきながら、前後のスライドをだんだん早くさせる。
雅樹は、目を閉じて懸命にいくのを我慢しているようだ。
僕も雅樹に合わせて、自分のペニスをしごく速さを上げる。
いっしょにいきたいんだ。
それまで、我慢してね雅樹。
はぁ、はぁ、はぁ。
雅樹の息が荒い。
それに同期して、ビクビクっと痙攣する周期も早くなる。
「うぅ、出そうだ」
だめ、まだ、出しちゃ。
でも、僕も直ぐにいけそう。
一緒に。
雅樹の腰が大きく突き上げるような動き。
「いくっ!」
雅樹の絶頂の声。
雅樹のペニスが僕ののどまで入ってくる。
そして、そのまま、僕の口の中に熱い精子がドクっ、ドクっ、っと注がれていく。
雅樹の精子が僕の中に……。
そんなことを想像したら、最後の楔が外れた。
あぁ、僕もいっちゃう。
ドピュ、ドピュ。
僕のペニスの先端に熱いものが押し上げ、噴き出していく。
雅樹は座り込んだ。
僕は、雅樹の下半身に覆いかぶさる。
そして、いったあとの雅樹の萎えたペニスを舌を使って拭ってあげる。
「ねぇ、雅樹。気持ちよかった?」
ぴちゃ、ぴちゃ。
「ああ。とても、気持ちよかったよ」
「よかった。もっと、もっと、フェラして、もっと、もっと、気持ちよくさせたいな」
僕はそう言いながら、れろれろと先端の口を舐める。
「ははは。お手柔らかに頼むよ」
「ところで、雅樹」
「なんだ?」
「もう、こんなに固くなってるんだけど、どうしよっか? でも、カラオケ行くって言っていたよね?」
「なんだ、めぐむ。意地悪いうなよ」
「ふふふ。ごめん」
僕はそう言うと、再びはむっと雅樹のペニスを咥えた。
ともだちにシェアしよう!