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第17話 はちゅゆめ

「今日見る夢は特別なんだぜ!」 と、かぁちゃが教えてくれた とくべちゅ! ものちゅごいかんじだ…… 5人は興奮していた ゆめってにゃんだろ? イマイチ解ってないが…… かぁちゃが言うから特別なんだ…… 最近は一人一人のベッドに寝かされて眠る 流生はキラキラの瞳をして 「ねむりゅんだ!」 と気合いを入れた 翔は……そんなの気にしない…… 既に寝ていた 流石……瑛太の子……だった 音弥は「おとたん!はちゅゆめみりゅ!」と流生と同様頑張っていた 太陽と大空は既に寝ていた すーすー寝息が聞こえる 気合いの入りすぎてた流生と音弥は…… 起きていた 慎一が部屋を見て来て、まだ起きてる流生に声をかけた 「りゅー眠れないんですか?」 「りゅーちゃ、はちゅゆめみりゅの!」 フンフンと興奮していた 慎一は苦笑した こんなに頑張ってたら……眠れませんよね ベッドの横を見ると音弥も起きていた 「音弥も起きていたんですね」 音弥はキリッと顔を引き締め 「おとたん!はちゅゆめみりゅの!」 と宣言した 慎一は流生のベッドに音弥を入れた 「二人で温めあってると初夢見れますよ」 流生はキラキラの瞳を慎一に向けた 「ちょれ、ほんと?」 「ええ!本当ですよ」 「おとたん」 「りゅーちゃ!」 二人は抱き締め合って…… 知らないうちに眠りについた 流生は夢を見ていた 『うわぁ!ちゅごい!』 託児所に行く時に使うアンパンマンのリュックに…… お菓子が沢山詰まっていた 『ちゅごい!』 流生は出しても出してもなくならないお菓子に、皆で食べようと思った 翔を呼んで、音弥を呼んで 太陽と大空を呼んで5人でお菓子を食べる 美味しくて何時までも5人でお菓子を食べる夢を見ていた 音弥はかぁちゃに あ~んしてタマゴボーロをお口に入れて貰う夢を見ていた とぅちゃもお口に入れてくれた とぅちゃがいて かぁちゃがいる 兄弟がいて 音弥は兄弟と手を繋いで笑っていた 翔は……夢も見ずに眠っていた 頑固に眉間にシワを寄せて 眠っていた 寝る姿は……瑛太そっくりで…… とにかく頑固だった 太陽と大空は、美味しそうなジュースが沢山あって ゴクゴク飲んでる夢を見た おぃちぃね! 二人して美味しいジュースを飲んで…… その分……オムツがブョブヨになって…… 不快感で目を覚ました 「ちな……ちゅめたい」 「きゃな……ちーでた」 そこへ一生が顔を出した 「お!おはよう!」 ニコッと笑って元気よく声をかける 「「かじゅ…」」 太陽と大空が一生を呼んだ 「あんだよ?」 「………ちーが……」 「べよべよ……にゃの」 まぢかよ 一生は太陽と大空を寝かせてオムツを見た 物凄い量の、ちーを吸い込み オムツはベヨベヨになっていた 「昨日、そんなにジュース飲ませたかな?」 一生は首を傾げた 音弥は幸せそうにお口を開けて寝ていた 「かぁちゃ……もっちょ」 幸せそうにパクッと何か食べていた 流生は音弥を抱き締めて… 「おぃちぃね……」 と何か食べていた 一生は笑った 2人とも物凄く幸せそうな顔をしていた 翔は眉間にシワを刻んで…… 寝ていた 「おめぇ……この年で……」 一生は翔の眉間のシワを伸ばした 「………おめぇも不器用な男……決定だな…」 こんな小さいのに翔は頑固だ 自分のスタンスを崩さない 慎一が顔を出して 「まだ寝てますか?」と問い掛けた 「太陽と大空は起きてる! 他はまだ寝てる 翔は眉間のシワがすげぇし 流生は何やら食ってよどがすげぇ 音弥もそう 太陽と大空はオムツがブョブヨだった どんな初夢見たんだかな」 「一生、君の初夢は?」 「………初夢じたい見てねぇよ さっきまで初詣に力哉と出て寝てねぇよ 慎一、おめぇは初夢は?」 「見てませんよ 康太の調子が悪いので…… 俺も初詣に出掛けてました」 「………康太……元気ねぇからな……」 「……食べる事が好きな康太が……食べれませんからね…」 祈る思いは…… 一緒だった 「コイツ等、初夢見るって頑張ってたからな…… どんな夢見たのかな?」 「楽しい夢なら良いですね」 慎一は太陽と大空を持ち上げた そして朝食を食べさせる為にキッチンに運んだ 「ちな、ね」 「きゃな、ね」 と、太陽と大空は慎一に夢の話を語る 「おぃちぃじゅーちゅ」 「のんだの。ねー!」 と太陽と大空は説明した で、あのオムツの量か…… 一生は納得した 子供部屋を覗くと、翔も起きていた 一生は「翔、夢見たのかよ」と尋ねた 翔は首を傾げた 「なにもみにゃい」 まぢかよ…… 一生は頭を抱えた 流生と音弥を起こした 流生は「おかち……」と指を食べていた 音弥はあーんと口を開けていた 2人ともお菓子を食べてるのは……一目瞭然だった 「りゅー!初夢見れたのかよ?」 一生が声をかけると流生は 「あれ?おかちは?」 と一生に尋ねた 「りゅーちゃのきゃばん……」 そう言い流生は泣き出した 康太が顔を出して 「流生、あに泣いてるんだよ」 と言うと流生は泣き止んだ 「かぁちゃ……おかち……」 「買ってやるかんな!」 康太がそう言うと流生は笑った 「音弥、ほれ起きろ!」 康太が音弥を起こすと 音弥はあーんと口を開けた 「音弥……朝からタマゴボーロはダメだぞ!」 康太が言うと音弥は泣き出した 榊原が子供部屋を覗きに来て、泣いてる音弥を抱き上げた 「音弥、どうしたんですか?」 榊原が聞くと、音弥はあーんと口を開けた 榊原は固まった 「………ひょっとしてタマゴボーロですか?」 朝からお菓子は食べさせられなかった 榊原は音弥を抱き上げてキッチンに向かった 子供用の椅子に座らせて食事をさせていく 翔はガツガツ普通食を食べていた 一生は想う オムツしてるのが………わさび漬けは……ダメやろ? 音弥は少しずつご飯を食べていた 流生は康太と同じのを食べたかった 皆個性の豊かな康太の子供だった 「皆、初夢みたかよ?」 康太が聞くと……翔以外は頷いた 「さぁ、新年の挨拶するかんな!」 康太が言うと子供達は手を上げた 「あけまちて!」翔が家族に言った 「おめれとう!」流生が続けて 「ごじゃいまちゅ…」 と音弥がキリッとして言った 流石役者の息子だった 「ほんにぇんも」 太陽が何とか言えて 「よろちく!」 大空が締め括った 家族で迎えるお正月だった

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