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第22話 おじょうに

流生は………格闘していた 生まれて初めて食べる…… お雑煮……と言うモノに…… 冷まして、火傷しない様にして貰ったお雑煮 「……きょれは……」流生は呟いた 「にゃんだ……」音弥も呟いた 「……にゃぞにょの」太陽は唖然として 「ぶったゃいにゃのら」大空は……覚悟を決めた 翔は……美味しそうに食べていた 緑茶をズズッと啜って、雑煮を食べる 一番早く生まれた翔は一番お兄さんだった 「かけゆ……」 「ちゅごい」 「ちょんけい」 「ちゅる」 4人は呟いた 「おら!おめぇら、あーんさせて貰うの嫌なら食いやがれ」 かぁちゃの檄が飛ぶ 最近は、あーんとして食べさせて貰うのが嫌だった 自分のペースで食べたいのだ スプーンでお雑煮の汁を吸った 大空は「うち!にゃんとかたべりゅ」と覚悟を見せた 流生も覚悟を決めた 「りゅーちゃもたべりゅ」 お雑煮をスプーンで掬って……口にした 音弥は……野菜が嫌いだった かぁちゃが睨むから…… 泣くのを堪えた 「ひゃやと……じゅるい」 隼人のお椀には……野菜が少なかった 隼人は困った顔をした 「……入れるのだ……少しなら食べてやるのだ」 「ひゃやと……おとたん……わりゅいこ?」 音弥は泣いていた…… 一人だけ、ずっこしようとしていた…… 泣きながら音弥はお雑煮を食べ始めた 隼人は……そんな音弥に…… 「音弥は、凄いのだ」 と感心した 「慎一、少しだけオレ様も野菜、入れて欲しいのだ」 慎一は隼人のお椀を受け取ると、少しだけ野菜を入れた 太陽は汁だけ吸って……具は……残していた 「ひな!野菜も食え!」 涙目になりながら…… 太陽は野菜を口にした 関東風のお雑煮は野菜が多いのだ…… 「……ちな……ぎゃんばれ」 「きゃな……ぎんばる…」 太陽と大空は励まし合い、雑煮を食べていた 生まれて初めてのお雑煮 そいつは…… 少しだけ手強かった

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