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第38話 離さない

榊原は激務で康太を淋しがらせたから…… その穴埋めの様に康太を離さなかった 何処へ行くにも康太を持って歩いた 小脇に抱えて持ち運ぶ 「おい!オレは荷物じゃねぇ!」 康太は怒る するとお姫様だっこして持ち込んだ 何処へ行くにも離さない 仕事中は膝の上に乗せて仕事をしていた 社員はその仲睦まじさに、副社長の人間らしさを感じていた 完璧な人間は人間らしくない…… 寡黙な男は何を考えているか解らない分……恐怖を煽る 「………伊織……」 「何ですか?」 「………オレは一人でも大丈夫だ……」 「セキュリティガードが来るまでは、僕の膝の上にいなさい」 心配性な榊原は…… ルーファス クロフォードのセキュリティ会社を買収した 蔵持善之介とトナミ海運、飛鳥井建設の3社合同で購入した セキュリティガードの市場はこれから更に伸びるだろうと踏み切ったのだった 榊原の目的は康太にセキュリティガードを着ける事 蔵持善之介の目的は市場にセキュリティガードを売り込む事 トナミ海運の目的は自社にセキュリティガードを着ける事 個人と会社で試験的にセキュリティガードを着ける それを実戦して売り込む 利害は一致して買収に踏み切った 榊原伊織と言う男の……冷徹であこぎな買収戦略に…… 善之介も戸浪も………敵に回さなくて良かった……と痛感した 日本にいながら自分の思いのままに人を動かす 今回、榊原の変わりに動いたのは竜童 梓 桜林学園の榊原の先輩だった 「君の髪の毛一本たりとも、他の誰かに触らせる気は皆無です」 「………誰も触らねぇよ…」 「君は僕のモノです」 独占欲を全面に向けられ求められる 康太は嬉しかった 榊原は康太にのし掛かった 「………伊織……会社だってば……」 「では君の部屋で……」 「……伊織……」 「誰も強引には来ません…」 榊原は立ち上がると副社長室のドアの鍵を掛けた 「これで密室です」 榊原は執拗な接吻を送り……康太の服の中に手を忍ばせた ツンッと尖った乳首を指で転がすと、康太は仰け反った 康太は観念した ここ最近の榊原は康太を淋しがらせた…… と悔いて一緒にいてくれる 榊原の愛だった 康太は榊原を抱き締めた 愛してるのだ……この男を… 不器用な男を…… 榊原は康太のズボンの前を寛げると…… 勃ち上がった性器を口に咥えた ペロペロと舐めて扱くと……亀頭のお口が開いた 「……伊織……イッちまう……」 「このままイキますか?」 「いゃ……伊織を挿れて……」 康太が言うと榊原はポケットからゴムを出した 「君が着けて下さい」 榊原のファスナーを下げて……性器を取り出すと康太に見せ付けた 康太はゴクンッと唾を嚥下した 康太はゴムの袋を破いて榊原の性器に被せると…… 榊原を見上げた 「……本当はゴムは嫌だ……」 「中に出しちゃうと流れて出て来ますよ?」 「……伊織……意地悪すんな…」 榊原はゴムの潤滑を利用して康太の秘孔に潜り込もうとしていた 康太は榊原の腰に足を搦めた 「家に帰ったら……中に出してあげます 君の奥深くに……掛けてあげます だから今は我慢して……」 一つに繋がり……榊原は腰を揺すった 「……ぁん……伊織……伊織……あぁっ……」 「君の中を直に感じられないのは……辛いです……」 榊原は康太の性器をハンカチで押さえた そして抽挿を早めた 「……ゃ……伊織……イッちゃう……」 康太はハンカチの中に……熱い飛沫を吹き上げた 榊原はゴムの中に……射精した 榊原は一息着いて康太の中から抜くと…… ゴムの先を見た 「……破れそうな程……出てます」 ゴムを外し康太に見せた 「ゴムは嫌いだ……」 熱い感触を直に感じたかったのに…… 「帰ったらあげます」 榊原は康太の下肢を拭いて服を整えた そして自分の下肢も拭いて服を整えた ゴムを片付けて部屋に香水をまく そしてドアの鍵を解除して 康太を膝の上に乗せた 康太は榊原に抱き着いて……眠りに落ちた 榊原は黙々と仕事を終わらせていた 気怠い午後…… 榊原は幸せを噛みしめていた

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