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第65話 ねむりゅしめ(眠り姫)

「朝よ 起きるのだ!」 京香が子供部屋に子ども達を起こしに来た 流生は起こしに来た京香を無視して布団に潜った 「………流生……起きるのだ」 「いやら!」 流生は大声で叫んだ 京香は困った顔をした 「何故……起きないのだ?」 「………りゅーちゃ……ねむりゅしめ になりゅの!」 ねむりゅしめ…… 京香は困った顔して清隆の所へ行った 「義父さん……」 「何ですか?京香」 「流生がねむりゅしめになると起きてくれないのだ……」 「………ねむりゅしめ……って?何ですか?」 「……解らないのだ……でも多分……眠り姫かな……と……」 「困りましたね…… 子供部屋へ行きます」 清隆は玲香を伴い、子供部屋に向かった 「流生……」 布団を捲ろうとすると抵抗にあった 清隆は胸ポケットから携帯を取り出し榊原に電話をした 『はい!』 「伊織……時差があるのに……済みません……」 『構いません!義父さん何ですか?』 「…………流生がねむりゅしめになると言って起きてくれません……どうしたら良いですか?」 『流生を電話に出して下さい』 清隆は流生を起こして電話を持たせた 『流生ですか?』 「あい!」 『ねむりゅしめになるんですか?何ですか?』 「……とぅちゃとかぁちゃ…… いにゃいきゃら……りゅーちゃねりゅの!」 流生は泣きながら訴えた 榊原は康太に電話を変わった 『流生か?』 康太の声に流生は泣いていた 「かぁちゃ……ちゃみちぃよぉ……」 流生は康太に訴えた 『流生、かぁちゃが帰って来るまで待てるか?』 「いゃら!ちゃみちぃよぉ……」 『………あと少しだ…… そしたら流生や音弥、翔、太陽、大空の元に帰るから……』 「やくちょく……」 『あぁ、約束する だから……ねむりゅしめになるのは止めてくれ……』 康太は泣いていた 榊原は康太を抱き締めた 一生が電話を取り上げると 『流生、かじゅだぞ! かじゅも、かぁちゃやとぅちゃも一緒に帰るからな!』 「ひょんと?」 『あぁ、だから……かぁちゃを泣かせるな…… 男の子だろ?……』 「かじゅ……にゃら……ねむりゅしめ……やらにゃい……」 『良い子だ流生、とぅちゃに変わるな』 一生は榊原に携帯を返した 『流生、待ってて下さいね』 電話を切ると流生は起き上がった 兄弟に「ぎょめん……」と謝った とぅちゃのいない日はつまんない かぁちゃのいない日は……泣きたくなる でも……起きてないと…… かぁちゃやとぅちゃに逢えないから…… 流生は起きて様と想った

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