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第139話 電車に乗って‥

電車に乗って逢いに行くよ 必ず逢いに行くから…… 待っててね 僕たちは…… 離れちゃダメなんだ! だから電車に乗って逢いに行くから…… 電車に乗ると康太は子供達の靴を脱がせた 窓にぺたっと張り付いて…… 子供達は四人並んで外を見ていた その光景が可愛いと…… 電車の中で声かけられた 康太は知らん顔して 榊原も知らん顔して 子供達の左右に並んでいた 一生と慎一は子供達の前に立っていた ゴロンッとひっくり返ると大変だから…… 見張っていた 「かじゅ……」 流生は一生を呼んだ 「どうしたよ?流生」 「………おとたん……いちゃいにょかきにゃ?」 涙が溢れて…… 景色が揺れた ズビズビ鼻をすすりながら…… 流生は語り掛ける 「流生……大丈夫だ! 絶対に音弥は還ってくる……」 「うちょ ちゅいちゃら……」 「あぁ……針千本飲んでやる」 流生は涙を拭いた 翔は慎一に 「………おとたん……ないちぇる……」と訴えた 「翔……」 なまじ視える相手に気休めなんて言えない 慎一は言葉をなくした 太陽と大空は託児所で作った折り紙の花を手にしていた 音弥にあげる為だ 二人は黙って……窓の外を見ていた 「………くりちゅまちゅ……」 太陽が呟いた 「きょにゃい……きゃにゃ?」 と大空も呟いた 呟いたら…… 涙が止まらなくなった 窓の外を見ながら…… 太陽と大空は泣いていた 流生は「でんちゃ……ちらい……」と呟いた あんなに大好きな電車だったけど…… 今は……らいちらい……だった 翔はポケットから……かぁちゃの携帯のストラップを手にしていた とぅちゃに訴えて……取って貰ったストラップだった 康太は落としたと想っていたが…… 翔の手の中のストラップを見て 「翔、おめぇが持っていたのかよ?」と笑った 「とぅちゃ とっちぇもらっちゃ」 康太は榊原を見た 「また買ってあげます!」 と苦笑しつつ……翔の言う事を聞いてしまう…… 甘い父だった 翔は手の中のお花のストラップを 「きょれ おとたん あげゆの!」と言った お花が大好きな音弥だったから…… 康太は笑って 「音弥、喜ぶぞ」と言った 「「「「おとたん いっちょにきゃえろ!」」」」 子供達の願いだった 一緒に帰るその日まで…… 電車に乗って     逢いに行くから……            待ってて……

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