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美しい変化(11歳と13歳の話)

 頭上の枝からはらりと落ちてきた、橙から真紅に染まりかけた美しい紅葉を手帳に挟んだ。 義兄へのささやかな土産にしよう。  自然にそう考えていたことに眉を寄せた。  見せたいものを見つける度、叶いそうもないのに義兄を愛してると自覚する。  帰ると、義兄が一枚の紅葉を大事そうに持っていた。おつかいの時に落ちてきて、綺麗だから見せたかったと笑う義兄の言葉に、何度か目を瞬いた後、手帳を開いて見せた。  思いがけず染まった義兄の頬が、持っている葉に似ていると、思った。

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