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第一章・17

 本当に、この子といると調子が狂う。 「君くらいの年頃だったら、車とか興味あるかと思ったけど」 「僕、今はコーヒーの勉強で頭がいっぱいなんです」 「そう。お父さんの店を継ぐの?」 「はい。卒業したら、本格的に店に入ります」 「卒業、いつ?」 「今度の春です」  え? 「君、3年生だったの!?」  郁実は、肩をすくめた。 「僕、小さいから。よく、そう言われます」

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