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第二章 幸せなクリスマス

 颯真が郁実宅近辺のマンションに居を構えてから2日後、彼が言っていた『魔法』が喫茶店へやって来た。 「おはようございます。オカモト工芸です」 「お、おはようございます。よろしくお願いします」  郁実の父は、早朝から魔法使いの使者とあいさつを交わしていた。 「オープンまでには、終わらせますんで」 「どうも……」  二階から降りてきた郁実は、目をぱちくりさせた。 「父さん、内装工事頼んだの?」 「いや、こないだ五条さんがおっしゃってた『魔法』だ」 「魔法?」  見るとスタッフたちは忙しく働いては、配線を引いたり大きなクリスマスツリーを運び込んだりしている。 「この喫茶店を、クリスマスモードに変えてくれるらしいんだ」 「うわぁ……」
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