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第二章・2
父が危惧していたような、やたら派手ではなく、しっとりと落ち着いた装飾。
大人の隠れ家的なその内装に、郁実も嬉しくなっていた。
「外も、イルミネーションを付けましたから」
今は明るいので、よく見えませんが、と試しに灯された光は、温かな金色だった。
「何か不備やご不満があられましたら、いつでもご連絡ください」
そう言い残し、業者は去って行った。
二人が呆然としているところに、郁実のスマホが鳴った。
「五条さんだ」
急いで出ると、明るい颯真の声がした。
「おはよう、郁実くん! 魔法は気に入ってくれたかな?」
「あ、はい。ありがとうございます!」
「今夜19時ごろそちらに寄るから。一緒にイルミ見よう」
「いいんですか?」
「俺もたまには、息抜きしなきゃね。お父さんに替わってくれる?」
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