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第二章・8

 郁実の父は、颯真に深く頭を下げた。 「店の内装やイルミネーションで、昨年の10倍以上集客できましてね」 「それは良かった」  ですから今夜は、貸し切りです!  父は歯切れよく言うと、オーディオの音量を上げた。  スピーカーからは、『White Christmas』がサックスのメロディで流れてくる。 「やりますね、お父さん!」  でも、俺も負けませんよ。  颯真はバッグから、金色の包みを取り出した。 「これはお父さんへ、クリスマスプレゼントです」

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