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第二章・13

 相手は、雲の上の人である。  売れっ子イケメン俳優なのだ。  少しくらい懇意にしてもらったからって、馴れ馴れしいんじゃ……。 「お願い♡」  両手を合わせる颯真が、愉快だ。 「じゃ、じゃあ。颯真さん」 「ありがと~♪」  温かくきらめくクリスマスの光の中で、二人は幸せだった。  喫茶店があって、父さんがいて、颯真さんがいる。  本当に、幸せなクリスマス。  ジャズを聴き、コーヒーを飲み、写真を撮った。  思い出に残る、クリスマスだった。

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