68 / 142
第四章・14
「でも……、僕なんかより綺麗だったりカッコよかったりする俳優さんが……芸能界にはたくさん……」
珍しく歯切れの悪い郁実を、颯真は抱き寄せた。
「君ほど俺の心まで潤してくれる人は、他にいないんだ」
「颯真さん」
二人は、額と額を合わせた。
「郁実、って呼んでもいい?」
「……はい」
静かに、唇を合わせた。
初めての夜が、幕を開けた。
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
68 / 142
ともだちにシェアしよう!