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第五章・7
指一本でこうだったのだ。
二本、三本と増やしていく毎に、郁実は乱れた。
首を反らせて髪を散らし、甘い声を漏らす。
見悶えはやがて、性的になっていった。
腰を波打たせ、精を吐きだすようになった。
その様を見るだけで、その声を聞くだけで、その匂いを嗅ぐだけで、颯真は充血していった。
郁実の蕾が慣れた頃には、硬くそそり勃っていた。
「ヤぁ……。颯真さん、何もしてないのに、そんなになって……」
「郁実のせいだよ」
ああ、これが僕の内に挿入ってくるんだ。
怯えより、歓喜と興奮が勝っていた。
「じゃ、挿れるよ」
「はい」
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