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第六章・7

   相談、とは。 「颯真さんが情報を広めてくれたおかげで、お店は大繁盛なんです」 「あ、バレてた?」  ありがとうございます、と郁実は笑顔だ。 「ただ、店には僕一人しかいないんで、お客様をお待たせしてしまうんです」 「なるほど」 「他のスタッフを増員したいと思ってるんですけど、どうですか?」  う~ん、と颯真は考えた。  確かに人手は必要だ。  ただ、郁実は若い。  彼を下に見るような人材では、ダメだ。

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