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お得意様②

通されたのは、シャンデリアが飾られた豪華な部屋だった。 ソファには3人のスーツ姿の男達が座っていた。 3人とも年は50代くらいに見えた。 社長というのも頷けるような身なりをしていた。 「皆様、お待たせ致しました」 オーナーは彼らの前で一例をした。 空はオーナーの後ろに隠れるようにしていた。 これから何をされるのかわからない恐怖から、空は足の震えを抑えられなかった。 「いやいや待ちくたびれたよ。あの初お披露目の日は、私は水鉄砲を持たせてもらえなかったからね。ようやく間近で彼を見る事ができる。」 男のうちの1人が言った。 「それは、申し訳ありませんでした。水鉄砲は抽選でしたので、どうしても皆様を優先する事は出来ませんでした」 「そんな事はかまわん。それより早く彼を紹介してくれ」 もう1人の男が焦れたように言った。 「失礼致しました。さぁ空君、前に出て挨拶をしてくれるかな」 空はオーナーに促され、男達の前に出た。 「そ、空です…」 と、今にも消えそうな震える声で言った。

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