122 / 224
ライブ配信③
「でも…。レオ、僕やっぱりできないよ。こんなの恥ずかしすぎて…」
空は小さな肩を震わせながら言う。
するとレオは空の顎をクイッと持ち上げ、そっと優しくキスをする。
2人の唇からチュッという音がした。
「ソラ、わかるよ。恥ずかしいよね。でも、大丈夫。ボクが一緒だから。カメラを見ないでボクだけを見ていれば大丈夫だよ。」
唇を離したレオが優しく空に言った。
「レオ…」
空はどうしてもレオのように割り切れなかった。こんなにカメラが沢山ある中でセックスをするなんて…。
でも、ここで駄々をこねても何も変わらないし、レオを困らせてしまうだけだと言う事はわかっていた。
「レオ…、わかった…」
空は意を決した。
「ソラ、うんと優しくするからね」
レオは空を見つめて言った。
その一言でハッとした。
動画が配信されるというインパクトが強すぎて、それだけを先に意識してしまっていたが、よく考えるとレオとセックスをするのだ。
急にその事が頭をよぎると、途端に恥ずかしくなり、空は顔を真っ赤にして俯いた。
「もういいかな?そろそろ準備に入ってほしいんだけどね」
オーナーは、2人の様子を見ながら、つまらなそうな表情を浮かべて言った。
ともだちにシェアしよう!