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狂宴①

スザクとユキトに会った次の日の晩。 空は、落ち着かずに部屋をウロウロしていた。 もうすぐ彼らの言っていた奇襲が始まる。 うまく行けば、レオも自分も外に出ることができる。 自由になれる。 そう思うと、空は、興奮で寝ることもできなかった。 時計の針が18時半を示した頃、空の部屋をノックする音が聞こえた。 空は、ビクッとして、ドアの方を見た。 入ってきたのはオーナーだった。 「久しぶりだね。元気かい?」 オーナーは、空に声をかける。 「…何の用ですか」 空は不機嫌さを顕にして言った。 「ふふ、相変わらずつれない態度だね。空君、今から私と一緒に来てもらうよ」 そう言うやいなや、オーナーの背後からスーツ姿の男が2人現れ、あっという間に空を羽交い締めにした。 「…っ、や…!離して…っ!」 空は、必死で暴れるが、スーツ姿の男たちにとっては子供の抵抗でしかなかった。 「空君、君は今夜のパーティの主役になるのさ」 「パーティー…?」 「あぁ、そうだ。楽しい宴が始まるんだよ」 オーナーはそう言うと、不気味に笑った。

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