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狂宴③
19時になると同時に銃声が鳴り響いた。
スザクの率いる組織の一団が館への奇襲を始めたのだ。
館の制圧と同時に、囚われていた少年たちを次々と解放していった。
「妙だな」
館に侵入したスザクは一人静かに呟く。
「スザクさん、何が妙なんだ?」
隣を歩くユキトが聞き返す。
「簡単すぎると思わないかい?館の人間が非戦闘員とはいえ、どうも味気ない気がする」
スザクは指を手に起き、考え込むようなポーズをした。
「スザクさん、ユキト」
呼びかけられ振り返った2人の先には、レオがいた。
「レオくん、よかった。無事に解放されたんだね」
スザクがレオの肩に手をおいて言った。
「スザクさんとユキトのお陰だよ。本当にありがとう」
「こちらこそ、レオくんが内情を我々にリークしてくれた事に感謝しているよ。そのお陰で制圧に成功した。」
「スザクさん、その事なんだけど。ソラが…ソラが見当たらないんだ」
レオは、珍しく不安げな表情を浮かべて言った。
「空が…?まだ部屋にいるんじゃないのか?」
ユキトが言った。
「いや、ソラの部屋はくまなく調べたんだ。でもいなかった」
「はは、一足遅かったみてぇだな。」
後ろから声が聞こえ、3人は振り返った。
声の主は、スザクの組織のメンバーに拘束された状態の島田だった。
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