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狂宴④
「島田…」
レオは島田を一瞥して言った。
「はっ、自由になった途端呼び捨てか。お前がこいつらに情報を垂れ流していたらしいな。ったく、ふざけた真似しやがって。まぁ今となってはどうでもいいがな。」
島田は薄ら笑いを浮かべて言った。
「遅かったとはどういう意味だ?」
スザクが普段とは違った低い声色を使って、島田に問い掛けた。
「その通りの意味さ。空はオーナーに連れて行かれたのさ。」
「どこに!ソラをどこに連れて行った!」
レオは島田に足早に近付くと、胸倉を掴んで言った。
「ふ、レオ、そんなに動揺してお前らしくないな。そんなに心配か?空は、オーナーと一緒に今頃パーティ会場さ」
「パーティだと?」
ユキトが言った。
「あぁ。1年に一度、満月の夜に行われる催しだ。この館の1番の推しが変態富豪共の餌食になるのさ。パーティとは名ばかりの狂った宴だよ。」
ククッと島田は不気味に笑う。
それを聞いたレオの顔はみるみる青ざめていく。
ユキトがゆっくりと島田に近付き、ナイフを島田の喉元にあてた。
「10秒以内に場所を言え。」
美少年のユキトからは想像もつかないようなドスの効いた低い声だった。
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