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狂宴⑪

天井のガラス窓が勢い良く割れた。 そこから飛び込んできたのはユキトだった。 素早く地面に着地すると同時に、二丁の拳銃を持った両手をバッと広げた。 「…ユキト…くん…?」 空は涙を滲ませた目でユキトの姿を確認した。 「何だお前」 オーナーの護衛のスーツ姿の男達が銃をユキトに向ける。 しかし、それより先にユキトは引き金を引いた。 バンバンッと銃声が響き、スーツ姿の男達は倒れていく。 「な、なんなんだこいつ!!」 「この神聖な儀式を邪魔するのか!!」 空に群がっていた仮面の男達が口々に叫ぶ。 それと同時に閉ざされたホールの扉がバンッと勢い良く開き、スザクを中心に組織のメンバーが入ってきた。 「ここにいる全員捕獲する。抵抗すれば射殺する。いいな?」 スザクのドスの効いた低い声がホール内に響いた。 「くっ…何故この場所が…迎撃しろ!」 オーナーは慌てた様子で護衛の者達へ命令した。 銃撃戦が始まり、さっきまで空に群がっていた男達は「ひいぃ」という情けない悲鳴を上げて逃げ惑う。 「ソラっ!」 銃声の中でも聞こえた声。 ずっと聞きたかった声。 「レオっ!」 空はレオの名前を呼んだ。 レオは空に駆け寄ると、力いっぱい空の身体を抱き寄せた。

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