107 / 108
永太郎と早川家9
「ごめん、駿太。今日はもう……」
「ナゴ、いいよ、大丈夫だから……っ、その…………して」
「うん?」
「だからっ!ナマで、いいから!」
お願い、シたい。
ぎゅっとしがみつくように抱きつかれて、肩口に顔を埋めて早川が言った。
一瞬幻聴かと思ったが、そんなことはない。早川にこんな事を言わせたのだ。迷っている場合ではない。ここで男を見せないで、いつどこで見せると言うのだ。
早川の後孔に自身を当て、意を決してぐっと腰を進めた。
「……っ、駿太」
「ひ、あぁっ、はぁ……っ、なご……あ、つい…」
直接感じる彼の中は熱い。熱くて、このまま溶けてしまうのではないか。たった数ミリ、隔てる壁が無くなるだけでこんなにも変わるのかと大原は驚いた。まだ少ししか挿れていないのに、熱と快感による汗が額を伝う。早川の中は激しくうねり、奥へ奥へと大原を誘う。ゆっくりしようと思っていたが我慢の限界はとっくに超えている。誘われるまま、一息に奥まで自身を突き立てた。
「あっ?!まって、ぁあっ、ぅ、ああぁっ!」
びくびくと早川の身体が跳ね、パタパタと自身の腹に白濁を散らした。
「ふ、ぅ……は、ぁ……ごめ、ん…おれ、先に、イっちゃった……」
「いいよ、大丈夫。駿太が気持ち良くなってくれてるなら、俺は嬉しいよ」
「うん……気持ちいい、よ」
快楽でとろんとしている彼の頭を優しく撫でると、嬉しそうに擦り寄ってきた。彼の上がってしまった息がしっかりと落ち着くのを待って、大原は腰をゆっくりと動かし始めた。
「んっ、あ、ぁ、なご、っ、きもち、い…?」
「……ん、良いよ。大丈夫。駿太もちゃんと気持ちよくなってる?」
「うん……っ、あっ?!や、そこ、突かなっ、で……へん、に、なる……う、っ」
「大丈夫、気持ちいいな?」
「ふ、ぁ……、や、あっ、まえ、も、出ない、よ……っ」
早川にもしっかりと感じてもらいたい。後ろから早川の良いところを何度も突き上げる。更に先程の絶頂のせいですっかり萎えてしまった彼自身を片手で握り込んで軽く扱く。
もう出ない、変になると、早川は嫌々と首を横に振るが、何度か扱いてやるとあっというまに硬さを取り戻し、ぬるぬると先走りが溢れてくる。
後ろからぐりぐりと前立腺を突き、前は先走りを塗り込むように先端を指の腹で撫でてやる。早川の身体に力が入り、腰がビクビクと震え出す。限界が近いようだ。大原も一緒に絶頂を迎えられるように腰の動きを早めた。
「あ、ああっ、だ、め……も、イく……イきそ、う……!」
「……ああ、俺も。一緒に……っ!」
「う、あぁ、ああ……っ!」
どぷり、と勢いの無い白濁が2人の腹を汚す。それと同時にうねる早川の中で大原が白濁を吐き出した。
ともだちにシェアしよう!