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朝の二葉の重大任務。

「フンフンフフーン♪ フフフフーン♪」 時刻は六時五十八分。 父は現在県外へ出張中、母はもしかしたら父よりも稼いでるかもしれないバリバリのキャリアウーマンの菊池家の長男坊一詩は、仕事も安定してきた今年の四月から実家にほど近い少々……いやかなりボロいこのアパートで所謂一人暮らしをしており。 彼と一回り離れている弟の二葉は、そんな一詩がアパート暮らしをするようになって幾日もしないうちに、こうして兄の住むアパートに朝も早くからいそいそと通うようになっていたのだ。 …何故実弟だからといって、中学一年生である二葉がこんな早朝に一人暮らしの兄のもとへほぼ毎日といっていいほど足を運んでいるのか。 ――そんなの簡単。 「っと、…今日の洗濯物は午後から雨の予報だから部屋干しでオッケー。朝のお風呂のセットもオッケー。朝ご飯の鮭の塩焼きとチーズ入りの卵焼き、わかめと油揚げのお味噌汁の準備もオッケー。それと兄ちゃんの着替えもバッチシ、うんっ今日もオレ完璧っ!」 齢12歳にして家事全般何でもこなせる二葉と違い、一詩はまったくもって何も出来ない男であったからである。 何よりも、 「お~い兄ちゃ~ん、朝の準備全部終わったぞぉ? もう七時だぞぉ? そろそろ起きないとダメだぞぉ?」 「んん~…むにゃむにゃ、無理目ぇ開かない……ん~…ふぅ?」 「ふぅだぞ、何だ兄ちゃん?」 「ふぅ…二葉ぁ…いつものやってくれぇ、じゃないと俺起きれそうもないからぁ」 「! ……も~ほんとオレの兄ちゃんはしょうがない奴だなぁ……ハイハイ、今準備するから待っててな……んしょ」 「やったぁ~…さっすが俺の愛しの弟っ♡ 早くっ早くっ♡」 「充分目ぇ覚めてる気がするんですけどぉ…ったく、よっと……はい兄ちゃん、今日も『じゅにゅーてこき』でいっぱいいっぱい元気になろうな♡♡♡」 「なるなるぅ♡♡ ん~ふぅのおっぱいいっただきまぁす、んちゅ♡♡♡」 「ひゃあぁん♡ あんっもう兄ちゃんそんなに強く吸っちゃらめぇ…♡♡」 母と似て朝がとっても弱い兄をしっかり元気に起こし無事に会社へ向かわせるために、弟である二葉が自らの身体でもって一生懸命えっちなご奉仕をして、大好きな一詩に爽やかな朝を迎えさせるという重大な役割を担っていたからに他ならない。

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