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13 こんなの、ムカムカイライラまっくすにもなるわけで。
「それにほらっ。そもそもが無理だったら、いくらセックスしたくてカナがかわいくてキレイな見た目してたとしても、あの時に男のカナに「オレとセックスしてくださいっ!」なんて声はかけてないだろ? だからつまりはそういうことだって!」
「!! …ふふっそっか、そうだよね…」
「なっ♡」
「っ、うんっ♡」
ばちこーん!
お茶らけてウィンクし、ありえなさすぎる最初の出会いでの時ことを語る政峰に、
自分との行為だからこそ気持ちよくなれる、そう言ってくれた政峰に、
奏多はもう――
「まーくんっ…」
「んんっ、…っカナ」
「へへっ、今度はオレから♡ ……ね、まーくん、オレももう限界だよっ…はやくまーくんが欲しいな♡♡」
「っ……了解っ♡♡ ぜってぇ気持ちよくしてやるからなっ…と、やべっまだゴムしてなかった。カナ、ちょっと待って今すぐっ…」
「……まーくん、って…女の子に中出ししたことあるの?」
「付け…って、へっ!? いきなりどうしたっ!?」
「あるの?」
「えっいやいやいやっないないっ!? あるわけねえって!! オレ一回のセックスで何度も射精しちゃうし、生でやったら下手したら妊娠しちゃうだろっ!!」
「でも、ほんとはしてみたかったり…?」
「っ…そりゃまぁ…男なら、一度は中出しでイってみたいけどさ…」
「…じゃあ、オレに中出し…する?」
「へ……っ!!? なっ、カナ何言ってっ…!?」
キスを交わし、気持ちを確認しあった二人。
しかしまだゴムを付けていなかったと、先ほどローションと一緒に取り出したゴムに手をかけようとした政峰に、突然の「中出し」提案をしだす奏多。
「えっで、でもっ確か男でも、中出しで腹壊したりとかするんじゃなかったっけ…!?」
「! 詳しいんだねまーくん」
「あっいや、なんか前に元カノの一人がそんな話をしてたよーな…」
「…うん。確かにお腹こわしたりするから、実はオレも今まで一度も中出しは許したことなかったんだよね」
「えっ一度もっ!? カナがっ!?」
「うん、一度も。だからオレも一回のセックスで何度もしちゃうけど、その度にオレの方から相手にゴムつけたりしてヤってたんだ。……でも、でもねっ」
ぎゅっ…両手に力を込め、真っ赤な顔で。
「まーくんにならっ…まーくんに、オレの中で初めての中出しイキしてもらいたいしっ…オレもまーくんの初中出しもらいたいっ!! …です、っ」
「っ……カナ…」
「…まーくんのハジメテ…オレにください…」
「~~っ、ああっもうっ!!」
ぼすんっ!
「わっ! …ま、まーくん?」
「っ…あー…ほんとマジでカナが最上級にかわいすぎてヤバいっ…何なのっ! こんなかわいすぎるカナのこと今まで独占してきたつーくんや他の彼氏たちにムカムカしてきてしょうがないんですけどっ…!」
「っ!! …オレだって、まーくんにいっぱいかわいがってもらってきたであろうリコちゃんや彼女たちにイライラまっくすなんですけどっ…」
二人、ベッドの上で重なりあい、ぎゅっと抱きしめ。
「…だから、これからのまーくんは…全部、オレだけのものだからね」
「っ、これからのカナだって、他の誰でもない…オレだけのものだからな」
「うん♡ ねっまーくん…今度こそ、オレの中まーくんでいっぱいにして…♡♡」
「もちろんっ♡ カナの中、オレでいっ~ぱいにしてやるからなっ…♡♡」
――そう言って、二人はもう一度、濃厚なキスを交わしあったのだった。
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