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3-09-2 オカルト研究会の謎(2)
ひとつ目の数字は無事に解けた。
雅樹は言った。
「じゃあ、つぎ。92だから。クンニか。すると、今度はめぐむの番だな……」
「僕の番って。いやだよ」
雅樹は僕の言うことなんて聞いていない。
体育用具を見回してキョロキョロしている。
「跳び箱だと、上に座れば、目の高さもちょうどいいし、手を後ろにつけるな」
雅樹は、跳び箱を指さす。
「跳び箱でやってみよう。めぐむ。跳び箱の上にすわって、足を広げろよ」
「はずかしいよ……」
こんなところで、雅樹にしてもらうなんて……。
僕は恥ずかしくて顔を赤くする。
「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」
雅樹はわざとらしく、声を荒立てている。
その表情は、意気揚々としている。
僕は、しぶしぶとズボンとパンツを脱いで跳び箱の上に手をついて座った。
「めぐむ、足たてろよ。よく見えない」
「えっ、恥ずかしいよ……」
僕が拒否すると、「こうやるんだよ!」と言って僕の脚首を持つと、無理やり足を広げ立てた格好にさせられた。
「よし、これで準備オッケーだな」
こんな体勢って……。
恥ずかしい。
ペニスもアナルも丸見え。
雅樹がじっと僕を見ている。
体が熱くなるのが分かる……。
だめだ。
心臓かドキドキいっている。
雅樹が言った。
「さて、92ということだら、アナルを中心に愛撫するかな」
そう言うと、アナルにスッと触れた。
あっ……ダメ。
お尻の穴がキュッと締まる。
「そんなの関係ないよ……」
自分の息が荒くなっているのが分かる。
「やってみないとわからないだろ」
雅樹は、いやらしく舌なめずりをした。
「あっ、あっ、あっ……だめ」
僕は気持ちがよくて体をよがらせる。
たっぷりの唾液と舌で入り口が柔らかくなるまで愛撫が続く。
そこから、指が挿入され、僕のお尻の中は掻きまわされる。
指が二本入ったところからは、もう、下半身は熱くなって力が入らない。
お尻の中の気持ちいいところが、悲鳴を上げている。
「ほら、じっとして。跳び箱から落ちちゃうぞ」
「だって。あっ、あっ……そんな激しくしたら」
「めぐむの、ペニス。触ってないけど、おつゆがドクドク出てきているぞ」
「だめ……見ないで。あっ、あっ……恥ずかしい」
「じゃあ、そろそろ……」
雅樹はそう言うと、さらに激しく指を出し入れして、気持ちのいいところに刺激を与える。
「あっ、だめ。いくっ……」
頭の中が白くなって、絶頂に達した。
体に電気が走る。
気持ち……いい。
僕はそのまま跳び箱の上に横になった。
はぁ、はぁ、はずむ息。
呼吸を整えようと、ゆっくり息をする。
雅樹は言った。
「なぁ、めぐむ。この跳び箱に『7』のシールがあるぞ!」
どうやら、またしても『クンニをする』は正解だったようだ。
いや、まてよ……。
「雅樹、そんなのやらなくたって、最初から気が付いていたんじゃない? シール」
沈黙。
「ばれたか。じつは最初から見えてた。ははは」
「もう!」
僕は呆れながら起き上がると、跳び箱から降りた。
いった余韻で少しふらつく。
雅樹は、カードを確認して言った。
「つぎは69 か。二人でお互いを愛撫できる場所。これは、マットで間違いないな」
たしかに他に、二人で寝ころべる場所は見当たらない。
雅樹は、ペニスを出したまま、マットの上に寝ころんだ。
「よし、こい! めぐむ」
雅樹は、両手を広げ、手招きをする。
「やだよ。どうせマットのどこかを探せば、ほら、ここに『4』のシールを発見したよ」
僕はマットの横の部分にシールを見つけた。
「めぐむ。ずるはいけないな!」
雅樹はそう言うと、僕の腕をつかみマットに引っ張る。
「あん、だめ……」
すこしふらつく僕をマットに押さえ込むと、僕の脚を強引に広げる。
そして、僕の萎えたペニスをぎゅっと握る。
「あん。雅樹、痛い。優しくして……」
「こうか?」
雅樹はそう言うと、強く握ったまましごき始める。
ぜんぜん、優しくないじゃん……!
痛いよ……。
ああ……でも、なんて気持ちいいんだろう。
「めぐむのペニス。だんだん固くなってきたぞ。それにしても、めぐむのペニスって可愛いよな」
そう言うと、僕のペニスをパクっと咥えた。
あっ……。
雅樹の舌の感触。
ざらざらしている。
気持ちいい。
このままだと、直ぐにいってしまいそうだ。
「ねぇ、雅樹のもまた舐めさせてよ」
雅樹は体勢を変えて自分の下半身を僕の方に向けた。
目の前に雅樹のペニス。
あれ?
もう大きくなっている。
「元気一杯だねペニス君」
僕はちょっんと雅樹のペニスを触る。
そして、舌で裏筋あたりを念入りに舐めたあとに、はむっと咥えた。
雅樹は言った。
「なんだ、めぐむ。いやがっていても結局は咥えるんじゃない。変態だな。ははは」
「もう! ちゅぱ、ちゅぱ」
僕は、雅樹のペニスを愛撫しならが答える。
雅樹のフェラが再開される。
うぅ。
気持ちいい。
「雅樹、だめ。僕、もういっちゃいそう……」
「いっていいよ。こうすると、めぐむ、気持ちいいんだろ?」
雅樹は、僕のペニスから口を離すと、僕のペニスをしごきながら後ろの方へ強引に引っ張った。
あっ、あんっ……。
体がビクっとする。
そんな風に引っ張ったら、ペニス取れちゃうっ……。
あぁん。痛い。でも、気持ちいい。
「でっ、でるっ……」
体中の意識がペニスに集まる。
そして、ドクっと射精をした。
「はぁ、はぁ。気持ちよかった……」
「よかった。めぐむが気持ちよくなって」
雅樹の優しい声が聞こえた。
僕達は、マットの上でしばらく横になっていた。
横を見ると雅樹と目が合う。
互いににっこりと笑い、そして手を繋いだ。
僕は、天井を見ながら言った。
「ねぇ、雅樹。楽しいね」
「あぁ。本当にな」
「こんなに、雅樹といちゃいちゃできたの久しぶり」
「そうだな。でも、まだ最後の謎が終わってないぞ。めぐむ」
「あぁ、そうだった。忘れていた」
僕はカードを確認する。
「最後は072、オナニーだよね。これはむずかしいね」
「そうだな。うーん」
雅樹は唸っている。
オナニーっていっても、どこでするのが正解なんだろう。
|闇雲《やみくも》に探しては見つけるのは骨が折れそうだ。
「オナニーに最適な場所ってあったかな」
雅樹は起き上がり辺りを見回している。
僕も起き上がり見回した。
「そんな場所はないよな」
雅樹は言った。
あっ!
僕は、閃いた。
場所じゃなくて、道具なのかもしれない。
そうだ、バトンだ。
リレー用のカラーバトン。
これは、女性用だったらありかもしれない。
「何か分かったのか?」
雅樹が言った。
「もしかしたら、分かったかもしれない」
僕は、そう言ってバトンの箱をごそごそ探す。
「あった!」
バトンの箱の中に、普段ではあまり使わなそうな黒いバトンに『2』と書かれたシールが貼られているのを発見した。
「めぐむ。でかしたぞ!」
僕は得意げにバトンを雅樹に渡した。
「ほらね!」
「よし、めぐむ。お尻をこっちに向けてみろよ」
「えっ、どうして?」
「ほら、指示通り、ちょっと入れてみようぜ」
雅樹は、僕のアナルにバトンを挿入しようとしているようだ。
僕は、自分のお尻を両手で抑えて言った。
「あきれた。雅樹、もう4桁わかったんだけど!」
チェッという舌打ちが聞こえて来た。
雅樹は南京錠に数字を合わせる。
僕は固唾を飲んで見守る。
「えっと、6,7、4、2。どうだろ」
ガチャ。
南京錠が空いた。
「やった!」
僕と雅樹はハイタッチをした。
「さて、なにが出てくるのかな」
「ドキドキするね。雅樹」
扉が開かれる。
キーッ。
そこにはビニール製のボストンバックが入っていた。
そっと取り出すと床に置いた。
「意外と重いぞ。めぐむ、やばいものだったらどうしよう」
「怖いこといわないでよ。雅樹」
そっと、チャックを引く。
チリチリチリ……。
中を覗くと、縄、ローソク、鞭、アイマスク、各種バイブ、他に、SM関連の雑誌、DVDと思われるディスクが大量に入っていた。
おそらく、SMのセット一式だ。
僕と雅樹は目を合わせると、クスクス笑いだした。
「雅樹、すごいコレクションだね。ふふふ。代々のオカルト研究会の人達が充実させていったのかな?」
雅樹は、雑誌をペラペラめくりながら言った。
「ははは。たぶん、そういうことなんだな。これなんて、結構古いぞ」
「でも、バイブとかって、前の人の使うのっていやだよね」
「たしかにな。あれ? めぐむ、バイブに興味あるんだ?」
「えっ? そ、そんなことあるわけないよ。もう」
「ははは。めぐむはエッチだな。よし、今度、一緒に買いにいこうな」
雅樹は嬉しそうに笑った。
「もう、意地悪なんだから。ふふふ」
和やかなムード。
「ところで、ジュンになんて報告しようか?」
「なんか、言いずらいよね」
「それよりも」
雅樹は、僕の腕をつかむと僕を抱き寄せる。
「今日は、これだけ、いやらしいことをして、まだキスをしていないんだ。キスしようか。めぐむ」
「うん。キスして雅樹」
僕は雅樹に抱き着く。
突き出した唇に雅樹に唇が重なる。
チュッ。
軽いキス。
まだ、離れたくないのに……。
「んー、んー!」
僕は、唇を突き出しておねだりをする。
雅樹は、それを制して言った。
「あと、エッチもしような。俺、めぐむの中に入れたくてしょうがないんだ」
雅樹は、おっきく勃起させたペニスを突きだした。
「うん。しよ。でも、その前に……」
僕は、雅樹と唇をあわせると、すぐに舌を絡ませる。
ジュン、すてきな謎解き、ありがとう。
僕はそう心のなかで呟いた。
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