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サイドストーリー3 会長!相談があります(6)
僕は、腕組みをした。
よし、順を追って進めよう。
僕は、山吹先輩に言った。
「山吹先輩。まず、氷室先輩の気持ちのいいところに、しっかりと当たってないかもです」
「えっ? ほんと?」
「ええ。だって、氷室先輩、体がビクっとする感じがなかったから」
「ふむふむ」
氷室先輩は、何のことかと僕と山吹先輩の顔を交互に見た。
僕は、氷室先輩に指示をだす。
「氷室先輩、ちょっと四つん這いになってもらえますか? アナルを見させてください」
「ひっ! いきなり!? ちょ、ちょっと恥ずかしいな。いくら、めぐむでも……」
氷室先輩は、手でお尻を抑えて恥ずかしそうに首をふった。
語尾は、ごにょごにょして、よく聞き取れない。
いつもは、人を食ったようなイケメンの氷室先輩だけど、さすがに後輩にお尻の穴を見せるのは恥ずかしいようだ。
なんだか、可愛くて、いじめたくなる。
「敦! ちゃんとやれよ!」
「……わかったよ……孝則。怒らないでよ……」
山吹先輩のお叱りに、氷室先輩は、素直にしたがう。
うふふ。
可愛い。まったく、氷室先輩、可愛いすぎだから……。
そして、氷室先輩は、山吹先輩を上目遣いに見て、これでいいだろ? と言いたげに、おとなしく僕にアナルを向けた。
へぇ……。
すごい、綺麗なアナル。
これまで、いろんな男の人のペニスを迎え入れてきたんだよね?
みんな、このアナルの虜になったってこと……なんだ。
なんて、罪なアナルちゃん。
でも、山吹先輩のペニスは特別。逆に、虜になっちゃったって訳か。
そう思うと、恋愛って面白い。
それにしても、綺麗なアナルなんだよな……僕のも入ったりすると気持ちよくなるのかな……。
あっと! あぶない、あぶない……これが氷室先輩の魔性の力?
良かった……僕のペニスは簡単に勃起しなくて。ふふふ。
さてと……。
僕は、そっと、アナルの入り口に指をあてがった。
「あぁん」
氷室先輩の喘ぎ声。
もう、触っただけでしょ! 大袈裟だなぁ。
僕は、山吹先輩に声をかけた。
「山吹先輩、いいですか、ちょっと見てください」
「おっ、おう」
僕は、氷室先輩のアナルに、ずずず指を挿入する。
「はぅっ……」
氷室先輩の力が抜けるような声。
僕はすかさず、自分の気持ちのいいところと同じぐらいのところを、ぐりぐりした。
「うぅ! なっ、なに? なんか、切ない……なんだ」
氷室先輩は、驚いたように声を出した。
僕は、さらに、クリクリと指先でこする。
「あっ、うぅ。やばい、なんか、下半身がじわっとしてきたよ……」
山吹先輩も驚きの表情で見ている。
きっと、今までに見たことがない反応なんだ。
「山吹先輩も、指を入れてもらえます? 氷室先輩のアナルに」
「えっ? 指を一緒にいれるのか?」
「ええ。それじゃないと、分からないですから」
「そっ、そっか。じゃあ……」
山吹先輩は指を伸ばした。
氷室先輩は、後ろを振り返り叫ぶ。
「ちょ、ちょっと、二人で指を入れるとか、ダメ……はうぅ」
山吹先輩の指が、僕の指と一緒になって、氷室先輩のアナルに差し込まれた。
氷室先輩は、早くも、はぁ、はぁ、と湿った息を漏らし始める。
「山吹先輩、わかりますか? ここです」
「ここか?」
僕の指が山吹先輩の指を誘う。
「はぅーーっ……やばい、アナルが、アナルが広がるっー! はぁ、はぁ」
僕と山吹先輩の耳には、氷室先輩の言葉はもう入っていない。
アナルの中の探求に集中しているのだ。
「もうちょっと、こっちです」
「なるほど、ここだな」
山吹先輩は、ちょうどいい場所を探りあてた。
「あっ、あっ。背筋がジンジンくるっ! やばい、やばいよ!」
「どうです? わかりますか? ここが氷室先輩の気持ちのいいところです」
「おお、なるほどな。ここか」
僕と山吹先輩は一緒になって、こすり始める。
「あぁあ、ダメ、ダメ……熱い、熱い……やめてっ」
僕は、指を動かしながら、山吹先輩に話かける。
「ここをペニスの先で攻めてあげるんです」
「なるほどね……」
山吹先輩は指を動かしながら、うんうん、と頷いた。
気が付くと、氷室先輩が後ろを振り返り、涙目になって僕達をにらんでいた。
「めぐむ! 孝則! おっ、お前たちなぁ……」
「えっ? ああ、気が付きませんでした。氷室先輩。あははは」
「敦、ごめん、やりすぎたか? あはは。でも、お前可愛いな。目をウルウルさせて。ははは」
僕と氷室先輩は、顔を見合わせて笑った。
よし。
まずは、これで氷室先輩の気持ちいいところはわかってもらえた。
次はと……。
「次に、エッチの体位ですが……後ろからにしてください」
「えっ! 俺はやだな……」
氷室先輩は、すぐさま反対する。
「氷室先輩! それって、筋肉を触れないからじゃないでしょうね?」
「うっ……バレたか。俺は、筋肉を触ってないと、気分が盛り上がらないんだよ」
「ふふふ。やっぱり」
予想通り。
僕は、先輩二人に指示をだす。
「では、氷室先輩は、うつ伏せになってください。山吹先輩は背中に被さる形で……」
「こうか?」
「おっ、重! でも、孝則の筋肉が俺の背中に! いい! いいぞ! 苦しいけど、最高! あぁあ」
氷室先輩の嬉しそうな悲鳴。
僕は、山吹先輩に声を掛けた。
「どうです? 山吹先輩。ペニス勃起できますか?」
「ちょ、ちょっと、直ぐには無理だな……」
先ほどのエッチからそう時間は経ってない。
「……分かりました。じゃあ、僕が手伝いますね」
僕は、氷室先輩の上に寝そべったままの山吹先輩のペニスを掴むと、しごき始めた。
柔らかいところも、丁寧に揉み上げていく。
ムクムクっと、反応があった。
ふふふ……。
氷室先輩と体が触れているから、すぐにエッチな気分になるんだね。
これぞ、愛の力。
これなら、僕が舐めなくても、おっきくなりそう。
「はぁ、はぁ……青山君。君、上手だな。俺のペニス、張り裂けそうだ……」
「孝則! 俺以外で気持ちよくなるなよ! めぐむ! あまり孝則のペニス触るなって!」
氷室先輩は、山吹先輩のよがり声に反応して怒り出す。
僕は、それを諭すように言った。
「ふふふ。分かりました。もう、大丈夫なんで……」
これで、準備は整った。
あとは、実践のみ。
「じゃあ、山吹先輩。ペニス、入れてあげてください。氷室先輩のアナルに」
「おっ、おう!」
山吹先輩は、おっきくなった自分のペニスをつかみ、氷室先輩の中に押し込んでいく。
「うっ! 入ってきた。孝則のペニス!」
氷室先輩はうつぶせのまま、唸るように言った。
「きっつ……」
山吹先輩は、今までとは勝手が違うようで、ぎゅうぎゅう、と体重を乗せて押し込む。
「ああ、うつ伏せなので、きついかもしれないです。山吹先輩、さっき触ったところにペニスの先で押し込むようにしてください」
「わかった。やってみる」
すっぽりと、山吹先輩のペニスが奥まで挿入された。
繋がった二人。
よし。
僕は、祈る気持ちで二人のエッチを見守る。
「敦、いくぞ!」
「さあ、孝則、来てくれ! 俺はいつでもいいぜ!」
山吹先輩は、腰を回すように動かした。
なめらかな動き。
氷室先輩の患部を探っているんだ。
やがて、氷室先輩の体は、ビクっと震わす。
山吹先輩は、それを感じ取ると、口元をほころばせる。
よし! そんな、心の声が聞こえてきそうだ。
そこからは、二人の激しい愛の営みが始まる。
「あっ、あっ……やばい、気持ちいい。こんなの初めてかも……」
「敦、俺も、気持ちいい。お前のアナル最高……きつくて精を絞り取られそうだ……」
「孝則、背中に乗っかってくれ! 腹筋と大胸筋で俺を押し潰して!」
「ああ、これでいいか? 重くないか?」
「うぅ、やばい、筋肉にのしかかれて、それでいて、アナルが切ないよ……あっ、あっ、ジンジンする」
「はぁ、はぁ、敦、俺、いきそうだ……」
「あっ、だめだ。孝則、下半身が痺れて、あっ、あっ、おかしくなるっ!」
「あっー!」
ドクンドクンと、山吹先輩のペニスは痙攣しながら、氷室先輩のアナルの中に精液を注
いでいく。
ああ、どんどん、愛のエキスが入っていく。
氷室先輩のお腹の中。
山吹先輩のミルクで満たしていくんだ……。
僕は、それをうっとりと眺めながら、雅樹とのエッチを思い起こした。
雅樹も僕の中にたくさん入れてくれるんだよな。
ふぅ……いいなぁ。
山吹先輩が言う前に、氷室先輩が僕に握手を求めてきた。
「めぐむ! ありがとう! 俺、いけたよ。アナルで。正直、ペニスでいくより最高に気持ちよかったぜ!」
「お手伝いできて、良かったです!」
「青山君。本当に、ありがとう。よかったな、敦。今度から、ちゃんといかせてやるからな」
「ああ、嬉しいぜ! 孝則!」
氷室先輩は、山吹先輩に抱き着いた。
僕は、うんうんと満足感に浸っていると、氷室先輩が僕に言った。
「なぁ、めぐむ。今度は、お前もどうだ? 悔しいけど、孝則のペニス。お前になら貸してやっても良いよ」
「ああ、青山君。お礼をしたい。俺のペニスでよかったらどうだ? 一緒に気持ちよくなろう」
「えっ?」
僕は、あっけにとられた。一体、何を……。
氷室先輩は、続ける。
「ああそうだ、いい事、考えたよ。めぐむ。お前、俺のケツにペニス挿してくれよ。そうすれば、3人で繋がれるだろ?」
「なるほどな。よし、青山君、君のお尻で俺のペニスを咥え込んでくれ。さあ、3人で気持ちよくなろう!」
「ぷっ! ちょ、ちょっと! いいです! 遠慮します!」
僕は、思わぬ貞操に危機に、慌てて後ずさる。
「遠慮はいらないぜ、なあ、孝則?」
「ああ、もう青山君は俺達の恩人だからな」
二人は、ペニスをおっきくさせながら僕に襲い掛かろうとする。
「だから、本当にいいですって!」
結局、3人で、というのは丁重にお断りさせてもらった。
まぁ、それだけ嬉しかった。ということなのだ。
それはわかるけど、さすがに……。
それで、何か、お礼をさせてくれ、と言う事で、最近行ったという遊園地のお土産をもらった。
動物キャラクターがモチーフのカチューシャ。
正直、使い道は無いのだけれど、さすがに受け取らないわけにはいかない雰囲気。
受け取らなかったら、今頃、3人で繋がっちゃう事になっていたかも……。
それにしても……。
僕は、お土産の手提げ袋を持ちながら、クスっと微笑んだ。
きっと、今夜は、ずっとつながっちゃうんだろうな……。
山吹先輩、氷室先輩、お幸せに!
あと、帰り際の玄関口で、氷室先輩が言ったセリフ。
「めぐむ。いや、めぐむ会長……オトムサの方は、俺が会員をだいぶ増やしておいたからな! 心配いらないぞ! まぁ、ネット会員だけどな……これからもどんどん盛り立てていくぜ! 影ながら応援してるからな!」
「ちょ、ちょっと! 氷室先輩! 僕も氷室先輩に一言いおうと思っていたんです! えっとですね……」
グッドサインをしてウインクする氷室先輩。
はぁ……。
何だか、文句を言う気が失せた……。
そして、山吹先輩の家、いやもとい、山吹先輩と氷室先輩の愛の巣を後にしたのだった。
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