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思いを告げる(3)

俺はこのまま、この(ひと)に抱かれるんだろうか。 男同士のヤり方って…確か、アソコにアレを… えっ…アンナトコロにアレが入るのか? …俺が『受ける』側なんだろうな、やっぱり。 だって、体格差もあるし、“俺が抱く”的なのは考えられない。 それに俺…『抱いて欲しい』って欲情してる… 少し下着を持ち上げてる俺自身が、達也さんを欲しがっている…見ないで、恥ずかしい… 現実問題…痛くないんだろうか。 昔、遊びの延長で見たビデオの男優達は、演技とはいえ滅茶苦茶気持ち良さそうだったな。 ぶちょ…いや達也…さんは、きっと経験豊富なんだろう。 キスも脱がせ方も手慣れてる。 全て委ねて任せれば… …そうだ!俺『好きだ』って言ってもらってない! 俺は勇気を振り絞って、俺のスラックスを脱がせたばかりの彼の手を止めた。 下着1枚で靴下を履いたまま、足元には丸まったスラックス、という情けない格好だったが、そんなことには構ってられなかった。 「弘毅?」 訝しげな彼の問い掛けに思いの丈を打つけた。 「達也さん、俺、あなたの気持ちをまだ聞いてません! …俺のこと、どう思ってるんですか?…俺は、ちゃんと伝えたのに…」 達也さんは一瞬目を大きく見開いて俺を見ていたが、吹き出した。 ぷっ…くくくっ… 笑われたことにムッとした俺は、唇がアヒルのように尖っていたようだ。 その唇をむにむにと摘んだ達也さんは、急に真顔になると 「笑って悪かった。あまりにもかわいくって。 …そうだな、伝えてなかったな…お前の告白に舞い上がって忘れてたよ。俺の気持ちは分かってると思い込んでた。 すまなかった。 履歴書を見た瞬間からお前に心を奪われて恋してた。 そして面接で直に会って確信した。 弘毅、お前が好きだ。 一生俺の側にいてくれ。 愛してる。」 ストレートな言葉が、胸に染み込んできた。

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