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思いを告げる(4)
達也さんも…俺のことを?
一生?側に?本当に?
これは…プロポーズ!?
またじわりと涙の膜が張ってきた。
待って…履歴書?それって…口を摘まれたまま喋ると、くぐもった訳の分からない変な声が出た。
「…☆♪△#●⁂♬?」
「あっ、すまない。」
「ふうっ…履歴書って?」
「…それは追々教えるよ。それより今は…」
達也さんはそう言って、俺の左手を掴むと自分の股間に押し当てた。
布越しに伝わる程の熱と窮屈そうにスラックスを押し上げる塊に、俺は驚いて手を引きそうになったが許してもらえなかった。
「思いが叶ってどうにかなりそうなんだ。
逃げないで…頼む…」
胸がきゅうっとした。
その時、係長の言葉が脳裏に蘇った。
『あの人もああ見えて奥手っぽいから…君からグイグイいってもいいんじゃない?』
達也さんの目を見つめながら、抵抗する力を抜いていく。
喜びの色を纏い始めた瞳を見た途端…どうしようもなくキスしたくなった。
俺は背伸びをして彼の唇に自分の唇を押し当て…暫くして離れた。
驚く彼の顔が、見る間に赤く染まっていく。
「…初めてなんです…痛くしないで…」
思い出しても恥ずかしい。
女の子が言うような台詞がポロリと口から溢れた。
それからの達也さんの動きは早かった。
俺の纏っていた最後の布切れを脱がすと放り投げ、引き千切るような勢いで自分のスーツや着ているものを脱ぎ散らかし…
目の前に現れたのは鍛え抜かれた逞しい身体。
腹筋やスクワットを少々嗜む程度の俺とは全く違う。
それに…
彼自身は、その身体に似合う隆々と空を向く堂々たるモノだった。
アレが俺の中に…!?
自分の身体を隠すことも忘れて見惚れていると
「照れるじゃないか。」
と嬉しそうに言われた。
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