「もう、そろそろいいだろう…」 「あっ」 達也さんの指が抜かれ、艶めいた物足りない声が漏れてしまった。 「心配しなくてもいい…すぐに俺自身をやるよ。 弘毅、力を抜いててくれ。」 俺の腰を抱き、数度怒張した彼自身を後孔に擦り付けると、狭いその入り口に切っ先がぬちゅぬちゅと出入りを始めた。 ところが、侵入者を拒むようにそこはキュッと締まった。 「っ…弘毅、俺を受け入れてくれ…」 哀願する達也さんの切ない声…こじ開けられる感覚…少しずつ少しずつ、広げられ押し込まれていく。 俺も大きく息を吐きながら、それを受け入れようと努力していた。 ゆっくり時間を掛けて…俺達はひとつになった。 はあっ…というため息と共に、背中が温かくなった。 俺に被さった達也さんは、入ったまま動こうとしない。 「…達也さん？」 くっ、と中の彼が大きさを増し、ぐぐっと隘路(あいろ)を押し広げてくる。 それに反発するように、肉壁が彼自身を包み込んで蠢いている。 これ、何だ？ じわじわとお腹の奥から快感が湧き出てくる。 耐え切れずに「うっ…ん」と甘い声を出してしまった。 それを聞いた達也さんは俺の唇をそっと撫でると、耳元でささやいた。 「気持ちいいなら声を出してくれ。 その方が俺も嬉しいから。 何も恥ずかしいことなんてない。 弘毅、お前の全てを見せてくれ。」 ずっ　ずんっ 「あぁっ」 堰を切ったように激しく貫かれ、身体を支える腕が痺れ始め膝がガクガクと揺れる。 口から溢れる甘い吐息と声は、次第に掠れがちになっていく。 揺さぶられて俺自身がぱちゅぱちゅとお腹にリズミカルに当たり、達也さんが出入りするところからは、いやらしい滑った音が響いていた。