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思いを告げる(10)

結局…あの後、正常位でイかされ、半分意識が飛んだところへ、休む間もなく3回戦に突入して対面座位で呆気なく果ててしまったのだが、一度に快楽を植え付けられた身体は微痙攣を起こし、俺は打ち寄せるオーガズムに怯えていた。 精も根も尽き果てて瞼は落ち、身体の自由が効かないというのに、快楽の波が次々と襲ってくる。 「達也さん…怖い…」 達也さんは俺の身体を抱きしめ背中を摩ってくれていた。 そうするうちに、やっと痙攣が治まってきた。 大きく息を吐いて、逞しい胸に擦り付いた。 「自制が効かなくて悪かった…弘毅、落ち着いたか?」 「はい。」 また頬を摺り寄せると、頭を撫でてくれる。 とてつもない多幸感と安堵が俺を包み、落ちた瞼を引き上げることもできずに…深い眠りに落ちていった。 意識が閉じる寸前、達也さんがささやいた言葉… 『やっと俺のモノになったな…ありがとう、弘毅…愛してるよ。』 達也さん…俺の方こそ、ありが…と…あい…して… ん…擽ったい…何? 顔中に柔らかな何かが触れる。 その感触にゆっくりと意識を浮上させていった。 「ん…っ」 首を振って目を擦った。 「おはよう、弘毅。身体は大丈夫か?」 この声!? 「ぶっ、部長っ!?何で?ええっ!?痛ぁっ!」 腰が…身体中、痛い。動けない。 下半身の重怠さと異物感…真っ裸の俺達… まさか、まさか…妄想じゃなかった!? 「『た・つ・や』だろ? やっぱり動けないか…あれでもセーブしたんだけどな…ごめんな、弘毅。 今日は休暇申請してあるから、ここで寝てろ。 昼には様子見に帰るからいい子で待ってるんだぞ。」 甘ったるい視線に射竦められ、恥ずかしくて頷くことしかできない。 拒否する間もなく抱き上げられてトイレに連れて行かれ、またベッドへと戻された。

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