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思いを告げる(12)
ひとりになって、暫くしてからやっと冷静になった。
昨日からのことを反芻 する。
えっと…係長に呼ばれて、部長に恋してることを指摘されて…メンタルやられて早退しかけたところを部長に呼び止められて…
送ってもらう途中で、何故か告白してしまって部長のマンションに連れて来られて、気持ちを聞かせて欲しいと迫ったら、告白されて。
それから………うわっ、恥ずかしくて言葉に出せない…
思わず顔を覆いかけ、視界に入ってきたのは、上半身のあちこちに付いた赤い斑点。
んんん!?虫刺され???
いや…違う…これは…キスマークだっ!
心なしか乳首ら辺が、ズキズキと甘く痺れて腫れ上がってるような気がする。
お尻も…まだ何か埋まってる感じが抜けない。
あぁ…やっぱり『抱かれた』んだ。
そっと布団を捲ると、下半身…特に内腿の辺りが凄かった…うわぁ…えっちな絵面に全身が赤く染まってきた。
ぶち…いや、達也さん、どれだけ吸い付いたんだ!?
…身体、ベタベタしない…記憶が残っているだけでもあれだけ激しく交わったというのに。
……あー…きっと俺の記憶が飛んだ間に、綺麗にしてくれたんだろうな…
シャワー、浴びようかな…何か、ナカに残ってるような気がする…ゆっくりと腰を庇いながら起き上がった。
「痛たたたっ」
鈍痛に襲われながらものろのろと立ち上がり、生まれたての子鹿のようにぷるぷる震えながらバスルームへ向かった。
熱いお湯を浴びると、また昨夜の情交が蘇ってきた。
俺達、ここで初めてひとつになったんだ…
勃ち上がりそうなのを必死で堪えて、意を決して後孔に指を突っ込んだ。
昨夜の名残か、すんなりと俺の指を飲み込んだソコは柔らかくて『あぁ…俺ってオンナになったんだ…』って妙な感慨に耽ってしまった。
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