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愛される小猫(9)

時折びくびくと身体を震わせる俺を抱きかかえる達也さんは、何だか嬉しそうだ。 不意に、中のこりこりした所を押された。 「あっ」 駆け上がる快感の後に、ぞわぞわと内部から甘い痺れが襲ってくる。 声を押さえようとしても、吐き出す息と共に零れ落ちてしまう。 腰をくねらせ逃げようとする俺を達也さんはがっちりと抱え込み、なおもそこを攻めてくる。 「あ…やっ、た、つや、さ…んふっ…やぁ…」 狭い空間に響く俺の嬌声。 「そうか、気持ち良いよな? もっと声、出してくれよ。 弘毅が気持ち良いと俺も気持ち良くなるんだ。 一緒にもっと気持ち良くなろう…」 そう言うと、張り詰めた俺自身を扱き始めた。 「んあっ」 急激に与えられた快感に耐え切れず、熱を放出してしまった。こんなこと…自慰でも…なかった。 壁にぺたりと張り付いた白濁の液は、俺の身体から弾け飛ぶシャワーの飛沫に塗れ、ゆっくりと落ちていく。 はぁはぁと荒く息を乱す俺の髪を愛おしげに梳いた達也さんは、俺の頬に口付けると 「ごめん、我慢できない…」 と呟いて、俺の後孔をノックし始めた。 さっきから指で解され広げられているそこは、もう綻び始めて、ぬちゅぬちゅと音を立てて切っ先を受け入れようとしている。 快感の名残がまだ全身を覆っている。 これ以上されたらどうなっちゃうんだろう。 「達也、さん…」 「大丈夫。怖くないから…」 俺を宥めるように優しい声が降ってきた。 そう言いながらも彼が腰を動かす度に、楔が深く打ち込まれていく。 くる…入って、くる… みちみちと隘路を押し広げる侵入者。 慣れない感覚に涙が出てくる。 「力を抜いて」と言われるけれど、どうやって抜けばいいのかも分からなくなってきた。 その時、尖り切った胸の粒を弄られだした。 「あ…」

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