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デートに保護者(7)
「…カッコ付けさせろよ…」
ぼそりと呟くと、それを聞き取ったらしい達也が察したのか
「弘毅、勝義もこう言ってるんだ。
本来の目的は出張だし、まだやることもあるんだろう。
またゆっくり遊びに来て貰えばいい。これが最後じゃないんだから。
勝義、茂明。
今後ともどうぞよろしくお願いします。」
そう言って頭を下げた。
俺と茂明は顔を見合わせ、ほぼ同時に達也の肩に手を置いた。
「こちらこそ、よろしく。今度はサシで飲もうぜ。」
「また来るから弘毅をよろしく。」
瞬間大きく頷いた達也にハグされて、俺と茂明はアイコンタクトで話し合う。
(コイツ、意外と感激屋なのか!?)
(メッチャ恥ずかしい…)
弘毅は…目の前の光景に戸惑っていたが、そのうち笑い出した。
「大兄ちゃん、小兄ちゃん、俺の達也さんを取らないでよね!」
「誰が取るかぁ!じゃあ、またな!」
「ははっ、それはないわぁ。」
爆笑しながら、固い握手を交わして別れた。
「はぁ……なぁ、にーちゃん、達也っていい奴だな。」
「言われなくても分かってるよ。」
「おっ!やっと認めたな………良かった。
これで弘毅にも味方が増えた。
ありがとう、にーちゃん。
俺達で何とか上手く纏まるようにしてやろうぜ。
あの2人、マジ真剣だから。
それにしても…:あんな何でも兼ね揃えてる奴が弘毅をねぇ…人生って分かんねぇもんだよな。」
「何言ってんだか。
援軍を呼び寄せたつもりだったのに、さっさと裏切って寝返りやがって。
お前なんか知るもんか。裏切り者め。
でも……あんな真剣な姿を見せられたら、認めざるを得んだろうが。
あぁ………俺のかわいい弘毅が男に掻っ攫われるだなんて思いもしなかったよ。」
「ごめんって!それは謝る。
俺だって最初は断固反対するつもりで来たんだ。
でもひと目見て分かったんだ。コイツは信用して良い奴だ、って。
だから、反対する気は失せた。」
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