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求め合う(6)

弘毅の後孔は程良く解れていて、さっきバスルームで俺のためにしてくれていたのだと思うと、その健気さにグッと胸が詰まる。 そっと舌先を捻じ込んでいくと、蠢く襞に纏わり付かれる。 そうか、そうか。こんなに俺のことが好きなのか。うんうん。分かってるぞ、弘毅。 届く所まで舌を伸ばし、出し入れを繰り返す。 入り口も念入りに舌でなぞると、弘毅は 「もう、そんな、やだ、いやだ」 なんて拒絶の言葉を吐くが、声は甘いし妖しく揺れる腰と滴る先走りは“YES”だと言っている。 俺は一旦口を外し、迫り上がって弘毅の顔に近付くと懇願した。 「お前だって俺のを愛してくれたじゃないか。 俺もそうしたい。 俺を受け入れてくれるかわいい蕾を愛したいんだ。 『いやだ』なんて言わないでくれ。」 「でも、達也さんのと俺のソコは違います! 恥ずかしくて…やだ。」 「弘毅……」 宥めるように髪を撫でると、赤い顔の弘毅と目が合った。 「……恥ずかしいんです……」 「弘毅、もっと恥ずかしいことしてるのに今更だろ? 俺はお前を愛してるから、何をしても恥ずかしいことなんてない。 むしろ嬉しくて仕方ないんだが。 お前を傷つけることのないように…もう少し解して…と思ってたんだ……」 「…達也さん……」 「弘毅は俺のものだろ? 何処も触らない所がないように愛したい。」 「…うーっ……あとちょっとだけですよ!?」 やった!お許しが出た! 「分かった!」 意気揚々と弘毅の足の間に陣取ると、また唇を寄せた。 味のついたローションなんだろうか、少し甘い。 『あとちょっと』なんて聞くわけないじゃん! 俺はしっかりと堪能させてもらってから、弘毅を解放した。 その頃にはもう弘毅はぐずぐすに蕩けていて、涙目が色っぽくてまたそそられて、俺の息子はもう爆ぜそうになっていた。

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