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難関突破!?(4)
さり気なく俺に近付くとひと言。
「行くぞ。」
チラリと振り返ると、さっきのハイエナ達が固まっていた。
自分でも分からないモヤモヤした気持ちを抱えながら、少し離れて達也さんの後を追った。
少し離れた2ブロック先の道で拾ってもらった。
車中、達也さんは申し訳なさそうに切り出した。
「不愉快な思いをさせて悪かったな。
アイツらタチが悪くて。何度拒否してもあんな感じなんだ。
だから、必要以上に関わらないようにしてるんだ。」
「そうだったんですね…」
今までも“自分の意思とは関係なく”色恋沙汰に巻き込まれてきた彼の防衛策なんだろう。
会社に不利益となる明確な理由がなければ、解雇できない。
だからずっと指輪で牽制していたんだ。
それでも尚且つ群がるハイエナ達。
「弘毅の存在が知られたら、矛先がお前に向いてしまう。女は怖いからな。群れると何をしでかすか分からない。
万が一、お前が傷付くことでもあれば…俺はそれが心配なんだ。」
「俺なら大丈夫です!見かけはこんなですけど、心配しないで下さい。」
「いや、用心するに越したことはない。
気を付けておいてくれ。
俺も目を光らせておくから。」
「…はい。」
「それはそうと、仕事の目処もつきそうだから、弘毅の実家にご挨拶に行こうと思う。
来週末辺りどうだ?
お義母さんも由美江さんも、勝義達も、そのくらいなら都合がつくそうだ。
皆んなが集合して援護射撃してくれるそうだぞ。頼もしい。
俺は何を言われてもされても、何度でもぶち当たっていくからな。」
「来週、ですか…」
「どうした?何か予定でも入っていたか?」
「…いいえ…何だか具体的になると、ちょっと身震いしちゃって……」
「うん、そうだな。実は俺もビビっている。」
「え?達也さんも!?」
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