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かわいい秘密(4)

「たっ、達也さんっ!誰かに見られたら」 「弘毅、誰も俺達のことなんて見てない。 もし見られても、堂々としていればいい。 それとも何か?俺達の関係はやましいのか? 俺はそうは思わない。 俺達は生涯を誓い合った夫夫(ふうふ)なんだぞ?仲睦まじくして何が悪い?」 「でも……人前では、恥ずかしい、です。 2人っきりなら…嬉しい…」 最後の言葉に達也さんが反応した。 「んー…そうか?分かった。 なるべく人前では控えるように努力しよう。 あ、着いたぞ。」 言った舌の根も乾かないうちに、俺の手を取って歩き出す。 全く、もう…防犯カメラだってあちこちにあるんだよ!? 「弘毅、どうぞ。」 少し不機嫌な俺をエスコートして中に入った。 「うわっ…凄い…豪華…達也さんっ、これ…」 「たった今から俺達2人っきりだぞ。」 場違いな雰囲気の豪華な部屋にドギマギする俺とは真逆に、落ち着き払った達也さんはニヤリと笑うと、黙って自分の唇をとんとんと人差し指で叩いた。 ん? あっ、キスの催促!? 俺は意を決して達也さんに近付くと、精一杯背伸びをして、そっと唇を重ねた。 「“たっぷり”って言ったよな…」 囁く声が聞こえたと同時に、ぬるりと舌先が捩じ込まれた。 「んんっ」 媚薬でも仕込まれているかのような唾液が混ざり合い、鼻から甘い声が抜け始める。 達也さんのキス、大好き。 口内を丁寧になぞられて、擽ったさに腰が引けていくのを引き戻されては、深く深く絡み付かれる。 「んふっ、ん…んっ…」 ダメだ…キスだけで、こんな……俺、まだシャワーも浴びてない… あ…キモチイイ…下半身に熱が溜まっていく感覚を覚えながら、濃厚なキスに溺れていく。 体重を支える爪先に、段々と力が入らなくなってくる。

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