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第一章・2

「こんなに急いでる、ってことは、アレだな」 「クリスマスプレゼントに、間に合わせよう、って考えてるんだな」 「いいな~、真柴! クリスマスデート、どこに行くんだよ」 「お前ら、うるさい! 散れ!」  笑いながら、離れてゆく友人たち。  残された逸朗は、思わぬパワーワードに動転していた。 『クリスマスプレゼント』だと!?  12月24日の放課後、旭にセーターを贈られる自分を想像した。

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