13 / 153

第一章・8

 逸朗は、考えた。  朝も昼も夜も、考えた。  授業中にまで考えていたため、先生に叱られた。 「宮城へのクリスマスプレゼント、何にしよう!?」  友人に訊ねようにも、彼らはあてにならない。  なにせ、人を茶化してからかうしか能のないやつらだ。  ネットで検索し、ああでもないこうでもない、と思いを巡らす。  放課後、ショッピングモールへ行って、足で探す。  そんな毎日が続き、逸朗はようやく旭にふさわしいと思えるものに出会った。

ともだちにシェアしよう!