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第一章・18
だが、旭は逸朗の横を素通りした。
「船津先輩!」
(え?)
振り向くと、そこには2年生の船津 慧が立っている。
彼なら知っている。
2年生一、いや学園一の優秀なαだからだ。
その船津に、旭は紙袋を渡している。
「これ、クリスマスプレゼントです。一生懸命編みました」
「ありがとう。いいの?」
「船津先輩のこと考えながら、編みました……」
(マジかよーッ!?)
逸朗は、気が遠くなる思いだった。
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