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第二章・2

「乾杯!」 「乾杯」  ホットレモネードをふうふう言わせながら、二人はベンチで話し込んだ。 「ねぇ、せっかくだから、二人でイブを過ごそうよ」 「俺たちで、か?」  そう、と旭はレモネードをすすった。 「イブにお独り様、だなんて侘しいよ」  それとも真柴くんは、家族でファミリーパーティーするの?  そう問われて、逸朗は唇をへの字に曲げた。  両親は、3年ほど前からイブは二人っきりでクリスマスデートをするようになった。  逸朗に手がかからなくなったからなのだが、おかげでこっちは……。 「いや、独りだ」  訳を話すと、旭は心なしかうっとりとした目つきになった。 「いいな、そういうの。夫婦二人で、クリスマスデート! ロマンチックだな」 「俺はどうでもいいのかよ」

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